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2023年7月10日 (月)

魔法の時間

 

 

昨日は楽しみ&緊張の憧れのピアニスト先生とのリハーサル&レッスン。

30分早めに日比谷に到着し、

10時からの1時間 最上の時間を過ごしました!

 

と言っても、あまりの贅沢な時間に、

いただくアドバイスに対して考えながら弾いてしまうため、

楽しいよりも聴くことに頭フル回転で必死でした。

初回とはそういうものです。

運動神経がもっとよければ、あっという間に順応できるのでしょうが、

えっとえっと、、、と思うのはいつもの私。

でも、しっかり自分のものにします!

 

写真は自分のレッスンが終わって、次の方も非公開レッスンだったため、

一旦外に出てコーヒーを飲みながら復習の図。

しかし日比谷ってコーヒーも高い!

ゲイシャカフェという名のコーヒー専門店で、一杯¥800

ここ、ガイジンさんのためのカフェではなくモダンな造りなのに、

なぜゲイシャ?の疑問が残る。

 

Img_0482

 

と、ここで友人がゲイシャという品種はコーヒーで最高級なのだと教えてくれました!

場所代だけではなかったのね!

 

GESHARY COFFEE 日比谷店

03-3517-4153 https://g.co/kgs/ANZ3f3

 

 

その後、先生の十八番のドビュッシーの「前奏曲」で受講の方のを聴いて、

たくさん見本で弾いてくださる先生の音と音楽にうっとり。

受講生は皆さん専門家なのに、

国際的に活躍のピアニストとは雲泥の差。

もちろん私も。

 

先生が弾かれると、

和音の中の音のバランスが絶妙で、

その和音の性質が美しく響く。

さらに、その和音の上に乗る旋律、あるいは中にある(内声)旋律が

ふんわりと浮かび上がる。

音楽が香り立つ。

緩急自在に曲が動き出して聴く人の心を連れて行ってくれる。

ものすごく柔らかな弱音。

深いフォルテ。

ご自分は練習されていなくても、

どの受講生の曲もサッと弾かれます。

 

午後は、昨晩夕食時に夫がつけたラジオから流れて来たのと同じ、

シューベルトのアルペジオーネソナタ。

これはもともとアルペジオーネという、現代では全く弾かれない過去の楽器のために書かれた作品で、

現在はチェリストの重要なレパートリーになっているのですが、

これがとにかく技術的に難しい!!

チェロにしては音域が高すぎて、誰が弾いても苦労する技術的な難曲なのですが、

音楽は寂しさ憧れ優しさが交錯するそれはそれは美しい名曲なのです!

ピアニストのお供で来られたイケメンチェリストはなかなかの実力の持ち主で、

演奏を楽しませていただきました。

Img_0481_20230710230601

~ベヒシュタインセントラムの入り口は地下1階

 

 

特に先生が見本で一緒に弾いてくださると、全く違う

のです!!

ゆっくりの第二楽章は、チェリストは何も考えず先生が作り出す音の世界、

音の流れに乗って無心で弾き、私も感動で胸が熱くなりました。

ふと見ると、受講のピアニストさんご本人も涙ぐんでいらっしゃいました。(泣)

 

帰り際に先生に今日聴いたシューベルトの素晴らしさを伝えると、

先生もとても喜んでくださいました。

その瞬間、住んでいる場所も、居るステージも違うけれども、

音楽を最上のものとして集う同志のようでした。(と、勝手に思いたい)

そして、狭い部屋いっぱいの聴講生全員が、音楽を最上として研鑽する仲間たち。

 

なんて素敵な有難い時間。

私の最上の時間は、思考も時間も止まってしまう。

ここに永遠があるのかも、、。

そして、これらの素晴らしい作品を生み出してくれた作曲家に感謝

 

音楽の神さまのもとに集う私たちを天上の世界へと誘い、

雲の上に運んでくださる菅野 潤先生。

ありがとうごさいました。

Img_0480

~この日比谷の交差点のところに位置します~

 

 

そして今日、退院した後の目標の一つが終わり、

見たこと聴いたこと感じたことを自分の中から立ち上げて、

言葉にしてみる作業をする週明け月曜日でした。

 

その前に朝8:00

大雨に困らさされている福岡の二つの実家に電話して、

元気な声を聞けて安心してからの今日のスタート。

 

香り立つ匂い立つ音楽とはどういうことなのか?を考えていました。

なんというか昨日は、

アラジンの魔法のランプから音楽が煙と共に形になって出てくる姿を見た!

という感覚を持ちました。

 

昨日アルペジオーネを弾いたチェリストも安定したテクニックと、

きちんとした音楽語法を身に付けた上質な演奏家で魅力的でしたが、

その次元とは全く異なる先生の音楽。

 

だって、さらいこんで弾いているわけではなく、

「ちょっといいですか?」と言われてピアノの椅子に座り、

たまに えーっとなんだっけ?などと言われながら弾いてうるうちに、

「思い出して来ました」と言われた時に、目を見張る音楽が繰り広げられる!

マジックです!!

 

ダイレクトに脳と手が繋がっていらっしゃるようで、

今まで何度か食事をご一緒させていただいた際にも、

先生の手が無意識に動いているのを目撃しました。

そこにあたかも鍵盤があるかのように。

 

どこまでも求めようとする姿勢、

気の遠くなるような努力と研鑽。

私が憧れながらも到達できていない世界が目の前にあるのを

この目で目撃、体感した時間だったのだなあと思います。

 

アドバイスいただいた言葉ももちろん重要ですが、

語られてはいない感覚として伝わって来る情報を忘れないために、

どうやって取り込めるか?模索が続いています。

 

まだわからない上質世界の体験を言語化して自分の中に残そうとしながら、

現実は次のリハーサルに向けて音程練習やら、

細かい繰り返し練習などの実に地道なトレーニング。

音楽として流れる前に、体育会系の繰り返し練習、訓練は続きます。

 

次は私のパートナーとのリハーサルが2週間後に控えています。

1ヶ月後の次のYouTube録音に向けて、小品5曲の準備。

そしてその先に弾くものの仕込みの再開。

こんな感じで回っています。

私の日常が戻って来ました。

 

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~ツバメの雛たちも大きくなり、今日は3羽しか見えないところを考えると、

先に孵っていた子たちは巣立ったのかも?

明日の朝は巣はどうなっているか!~

 

 

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コメント

音楽に向き合う日常が戻られて本当に嬉しいです!!!
菅野先生の初回レッスンでの体験を十分に咀嚼し、消化して次回に活かせますように🎵

私も同じような経験をよくしました…なぜ先生はあんな驚くべき響きを作り出せるのだろうか?…
きっと西洋音楽のスタンダードを体感として身につけられたのでしょう。
土台には、聴き取れている何かがあるのは確か・・・
9月になれば一段落しそう、また音楽談義しましょう!!

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