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2023年5月

2023年5月31日 (水)

眠れない夜

昨日からリハビリが始まりました!

頸椎を骨折した娘は先週の金曜日から寝たきりだったので、

まずは座るところから。

おっかなびっくりながらも久しぶりに座れて満面の笑顔。

嬉しいよね〜!

 

次は立ってみる。

最初は足がブルブル震えているけれども、これもオッケー。

じゃあ次は歩いてみる?

小さな歩幅で病室のドアまで止まらず歩き、

ナースセンターや廊下を興味津々の様子。

とにかく、意欲がある!!

 

Img_0117 すがに初日なので、歩くのはここまでにして、

ドイツ製のベンツのような頭も支える黒いかっこいい車椅子に乗り換えて、

病棟の端の大きな窓の所まで行く。

久しぶりに見る緑や遠くの山。

隣の娘を見ると彼女は涙ぐんでいました。

 

私も目頭が熱くなりました。

どんなに大変でも生きたいと願う命。

今までてんかん発作やそれに伴う転倒による骨折を繰り返し、

それ自体が苦しかったり痛くて辛いだろうに、

さらに治療や手術も大変で、生きているのが大変で嫌になっていないだろうか、、、と

私は密かに思っていました。

娘が頑張ってくれるのは、私が生きていてほしいと願っている気持ちに応えてくれているのではないか。

私のその気持ちが娘に無理をさせていないかと。

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でも、そんな懸念は吹き飛びました。

どんなことがあっても、生きていることを楽しみたい。

誰よりも強い魂だと思う。

アクシデントを受け入れ無言で乗り越えていく姿をいつも隣で見て、その強さに驚きます。

私も彼女は母がいないと生きていけないと考えるのを卒業して、彼女の強さが道を開いて行くのを信じて環境を作ってあげたい。

 

そして夜、夫から1枚の写真がLINEに届く。

息子からのお見舞いのプリザーブドフラワー。

彼の妹が好きなカメの陶器に入って。

2年前の脳梁離断の手術の際は、

仕事を休んで関西から駆けつけてくれた息子ですが、

今は彼自身が小さい息子を抱え、仕事と子育てに奮闘中。

手術には立ち会えないけれど祈ってるよ

の気持ちがひしひしと伝わってくるお見舞いの贈り物。

夫と2人で息子の気持ちに「泣けるね、、、」と

彼の成長と優しい気持ちを心から喜びました。

うちの息子も親になって1年半、本当に随分と成長してくれました。

彼の事はもう安心です。

そしてお嫁さんは毎日可愛い孫の写真を家族アルバムにアップしてくれます

それが何よりのエネルギー

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昨日は、朝の血管造影検査が無事済んだ事、

午後の初リハビリで勇姿を見せてくれた娘、

夜は息子の思いやりを受け取った事

胸がいっぱいの出来事がたくさんで

夜中の133分に目が覚めたら、その後もう眠れませんでした。

昨晩は寝たのは9時半ですけれど。

 

私はよく嬉しいこと、感動すること、心が揺さぶられることがあると、

朝早く目が覚めてしまい、その後ぐるぐる考えてしまいます。

その最高記録更新です(笑)

 

でも、今朝は主治医から手術後の大変さをいろいろ聞かされ、

胃がキューッとなりました。

手術がうまくいっても、時にネジが外れることがあるのだそうです。

それは、骨が弱い場合や、大きく動きすぎた場合に。

娘は骨が細くて弱く、自分では大きな動きはしなくても発作でカクンとなる事は時々ある。

次なるアクシデントから身を守るための相談を、リハビリの先生方と話し合っています。

次の大きな山は金曜日の手術。

それがうまくいっても、まだまだ大きな課題は目の前にそびえています。

建設的に考えて環境整え、無事に回復の道を歩めるよう精一杯調べ考えます!

2023年5月30日 (火)

緊急入院 そして手術

CD録音まであと1週間!という時点でブログもアップしたいと考えていたのですが、

大事件発生。

娘がてんかん発作で転倒して、頚椎の二番を骨折してしまいました。

今筑波大病院に入院していて、手術は6/2金曜日の予定です。

 

先週水曜日に家で発作で倒れた娘。

その日はいつもより機嫌が悪いのは脳波のせい?

インターネットもつながらないし、固定電話も途中で切れるし、

上空が変なのかな?と思っていたのが、

翌日からいやなんかおかしい!と思いはじめ、

介護タクシーを予約して近くの総合病院受診。

 

頭の位置が変わると痛がるので、車椅子ではなくストレッチャーでの移動に変更し、

9:00前に介護タクシーで出発。

まずは脳神経外科。

受付で問診票を記入しながら様子を伝えると、

すぐに診察に通してもらえました。

有り難かった。

 

ドクターからは、頭と首のCTを撮りましょうと言われ、

結果は頭は問題なく、首の方だったのです。

そもそも、私が右側をサポートしていたのでそれほど強く打ったわけではないのに

まさかの首の骨折。

骨密度が低いので気をつけているとはいえ

恐ろしすぎます。

 

よくむち打ちの方が付けているネックカラーを装着して、

骨がつくのを待つだけでは危ないそうで、手術が必要になりました。

最初に受診した総合病院では無理なので、

県で一番の筑波大病院を紹介され、

自分でも電話して今日の午後に受診、入院させてくださ!と直談判するも、

地域連携の担当者とやり取りをお願いしてくださいと言われ、

結局月曜日の受診まで自宅待機。

首の骨がズレたら呼吸が止まる、

あるいは半身付随になると言われ、

とにかく絶対安静です。

 

ストレッチャーに変更して病院に行こうと思い付いたのは、

せめてもの良い選択でした。

介護ベッドもすぐに予約。

ネックカラーを付けているので食事も誤嚥がおこりそうで、

せめて45°のリクライニングは必要と考えます。

天井だけ見て寝ているよりも、せめてリクライニングでテレビくらい見せてあげたい。

 

その後また困った事態。

朝スープを150cc飲んだだけで、ほとんど水分を摂らない。もちろん食事も。

前日までは食事は完食。

ネックカラーのせいで口を開けにくい、不快だからか?

どちらにしてもこのままでは脱水になる!と危機感を覚え、

筑波大病院緊急受診。

点滴してもらえてとりあえずホッと。

そして水が飲めない、てんかんの薬が飲めないことを慮って、

夜中の12時 脳神経外科が入院で診てくださることになり、安堵しました。

 

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~今回は整形外科の9階に入院~

 

 

そして月曜日、手術の日程が決まりました。

今週の金曜日6/2の朝9時からです。

前後合わせて56時間の手術になるそうです。

頸椎の2番が折れてはいてもずれているわけではないので、

ネックカラーで養生して骨がつくのを待つと言う選択肢もあります。

けれどもうちの娘は骨が弱く、知的障害があるため首を大事にしようと自分で気をつけることができない。

多分いくら私が細心の注意を払ったとしても残念ながら人間の注意力なんてたかがしれたもの。。また何事かのアクシデントが起こる確率は普段よりも大きい気がします。

 

両方の道に起こるリスクを比較し、

より今後安全であることを重んじての手術となりました。

手術自体も怖いけれど、乗り越えるしかない。

 

入院は23週間。

筑波大は高度医療施設なので感染対策は厳重で、まだ面会禁止。

なので、私は泊まり込んでの付き添いです。

面会ができる病院で手術ができるのだったら、

もう27歳なので夜間は看護師さんにお任せして、

日中面会に来てお世話をするということも可能でしたが、

さすがに細かいことは理解できない重い知的障害を持つ娘を

一人で置いて帰るわけにはいきません。

 

私が付き添っているのは、もちろん娘が寂しいから可愛そうだからもありますが、

何よりも話しができない人の通訳、

特殊な事情を抱える人の説明者としてここに居るのです。

 

昨日は手術前のいろいろな検査でとても忙しい1日でした。

午前中は造影剤検査をするはずが、アレルギー持ちなので前準備(ステロイド)をしてから翌日行うことに変更。

そして血管エコー、レントゲン。

手術について先生の説明を受ける。

午後は採血5本、ベッド上で久しぶりに髪を洗ってもらい、

体を拭いてもらってとてもスッキリ。合間に食事。

私は麻酔の説明も聞きに行くため、お昼を食べる時間はなく夕食を早めにしました。

 

手術も心配ですが、明日の造影剤検査もとても心配でした。

私の妹が肝臓がんの手術をした今から35年ほど前、

妹が手術よりも造影剤検査の方が辛かったと言っていたのを覚えています。

 

でも、今朝はとてもいい笑顔から1日が始まりました。

日中たくさん笑顔が見られ、看護師さんからも癒される〜と喜ばれました。

私も娘の笑顔たくさん見れて嬉しかった。

 

ここ数日の懸案だった合わないネックカラーも、

日曜日に、散々看護師さん達に訴えていたことがちゃんと伝わっていて

(多分カルテにも記載していただいた)、

回診で先生方がこられたときにはもう話は決まっていました!

「こんなことになって悪いのはこっちだからね。病院のせいにしていいよ!」と

笑顔でドクターは言ってくださいましたが、

最初の病院で装着されたネックカラーが高さが合わなくて、

しかも硬くて皮膚が大変なことになったのです。筑波大が悪いわけではない。

 

 

昨日久しぶりにご機嫌だったのは、ネックカラーなしの時間がしばらくあったこと

新しいネックカラー(昨日までの装着していたものをハサミでカット)なら

付けても大丈夫と思えたこと。

心配や不安がある中でも、ドクターや看護師さんの笑顔、

真摯な看護体制にとても救われています。

 

血管が細い娘から一回の針から5本分の採血を と、

それはそれは真剣なドクターの目に驚きました。

たかが採血なのにあの目!!

 

そして今朝、手術のための血管造影CT検査、

無事終りました!

鎮静剤を使わなくともおとなしくできて、思ったより短い時間で済みました。

CT室のスタッフからも、「偉かった!」と、

とても褒められた娘でした。

表情も穏やかで護られたと感じました。

 

8時半から検査の予定でしたが、

その前に6時半にステロイドの内服薬を飲まなければならないという

スケジュールだったのが、

610分ごろから軽い発作が始まって、

薬や水は無理という状態が30分ほど続きました。

 

710分ぐらいからようやく薬を飲むことができて、

820分に1階のCT室前に看護師さんと降りたところ、ス

テロイドの内服薬を飲んで2時間経たないといけないと言われ、そこで30分待機。

 

カーテンで仕切られたスペースに移動して、

スマホに入れている私たちのCD「祈り」を娘の耳元で、

小さな音で流して待ちました。

2年前に制作したこのCDは、

音楽家として一つはCDを世に出したいという願いと、

いつの日か私が先にいなくなった後、

娘がこのCDを聴いて慰められるようにという母としての願いの二つがこもった作品です。

娘はいつも聴く音楽でリラックスして眠りに落ち、

緊張することなく検査を終えられたのは、音楽の力だと思います。

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そして、私たちのCDの最後の曲「グノーのアベマリア」

(昨年3月平和への祈りも込めて、YouTubeでも配信)が終わったら、

次にはなぜか「情熱大陸」が流れてきました。

これは今からちょうど4年ほど前、息子の結婚式で息子と初めて共演した記録演奏です。

 

あの日は、私たち家族にとって最良の日でした。

僕は結婚しないと言っていた息子が、

障害のある妹がいることを気にしない明るい女性とめぐりあい、

彼も人生の伴侶を得て新しい人生を始める門出の日の感動は、

私にとっても一生の中で、最高の思い出の一つです。

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~今年のホワイトデイに届いた息子からのプレゼント、

ルピシアのお茶を夫に病室に届けてもらい、毎日香りを楽しんでいます~

 

 

息子と弾いた「情熱大陸」を聴きながら、あの日の事が蘇り、

胸が熱くなりました。

私たちも大変なことも幸せなことも、どちらもたくさん経験してきました。

だから、今もこうして希望を持って生きていられる。

情熱大陸が流れてきたことで、

私は妹と母のことを想ってくれているであろう息子の存在を感じていました。

 

 

2023年5月 8日 (月)

2023年のGW

 

 この前は娘の初ショートステイ無事終了。

そして息子家族がやって来るところまで書きました。

 

孫ちゃんは外では食べないらしく、

彼らはどこかに出かけてもお昼には帰って来るので毎食一緒。

そしてお散歩、彼のお気に入りのピアノ遊びといろいろ楽しい。

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~息子のお土産を入れた楽しいパフェ。子供風。~

 

 

締めくくりは4日お昼のつくばみらいのと兵衛さん。

お嫁さんのご両親も一緒に計8名で。

美味しいお寿司はもちろん、広いお部屋、外の田んぼといい和む要素がいっぱいです。

 

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1月に関西に帰った孫ちゃんはその後11か月で歩き始め、

今やタタタっと走る人。

お陰様で元気な15か月になりました。

この年齢なのにほぼ転ぶことがないのは長らくハイハイをして、

自主スクワットも行っていた筋力とバランス力のお陰。

座って遊ぶのは絵本を読む時かクレヨンでお絵描きする時くらいで、

あとはずっと立って遊んでいます。

エネルギーがすごい!

 

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そして、音楽が大好き♡

歌に合わせて踊る、ピアノが好き、本人もちょっと歌ってる。

おしゃべりもたくさんで、やり取りが楽しい💛

「ぼうし、くっく」と言えば「外に行きたい」の意味。

「ママ」という時のとろけるような声。💛

彼の発する新しい言葉に驚きの連続。

一年の成長は爆発的です。

 

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食べることの興味よりも知的好奇心が勝っているけれども、

寝る時間起きる時間の生活リズムはきちんと整い、

夜は9時に寝て翌朝7時過ぎまでぐっすりらしいので安心です。

次に会える夏にはどうなっているかしら~?

 

 

そして今年の連休のもう一つの楽しみは、

本場のモーツァルトを聴くこと✨

第一生命120周年記念特別展示&コンサートの最終回に行って参りました!

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モーツァルト自身が弾いたヴァイオリンと

当時のピアノフォルテで演奏される本物のモーツァルト。

一日3回公演を四日間。

美しい響きと絶妙のバランスのアンサンブルからモーツァルトの歌が天から降りてくるように聴こえてきました✨✨

特にKV304のソナタは最高でした!!!

帰り道の他のお客様も「よかった〜!」と笑顔

こんな風に弾けたら、、、と憧れます。

 

ヴァイオリン 

モーツァルテウム管弦楽団ソロコンサートマスター    

フランク シュタートラー氏

ピアノフォルテ 

パリを拠点として国際的にご活躍の菅野潤先生

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第一生命保険 日比谷本社1Fロビー

「国際モーツァルテウム財団コンサート コレクション展 モーツァルト 音の旅」

監修 海老沢敏氏

 

 

そしてGW明けて平日になった本日月曜日は菅野先生のレッスン受講。

昨日までMozartシリーズでお疲れのところをお願いして申し訳ありません。

本日月曜日の午前中に日比谷ベヒシュタインセントラム東京のスタジオをお借りして、

ブラームスの1番のソナタ全曲を見ていただきました。

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ヨーロッパのタッチから立ち上がる柔らかな響き、

他では得られないサゼスチョンと大変有意義な時間。

私たち録音まで1か月を切ったのでそのことしか考えられません!

もちろん普通に家のことをやって、娘の面倒を見て、勝間塾の課題投稿もして、

塾内での参加イベントにもコメント入れて、

KindleAudibleでも少しは本も読み、Facebookにも投稿

といつものこともやっているけれど、

もう頭の中、生活の中心は録音に向けての練習が主軸。

当たり前ですね。

 

楽譜の読み込みはもちろん、音と音程の精度を上げる打ち込み練習を

ものすごくゆっくりとテンポと2種類行い、

暗譜で流れの練習、スコアを見ながらの練習と日によってメニューは異なります。

もちろん弾いていない時は頭の中で音を鳴らす。

そしてその中で発見していく。

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いつも間に合うかな、、、大丈夫かな、、、と不安はよぎるけれど、

不安なら練習すればいいだけ。

足りないから不安になる。

あるいは、どうしたらいいか行き詰るから不安になる。

それを解決していく過程も面白がって前に進みます。

山を登りたい人は昇ればいい。

自分の上りたい山を。

 

2年前のCDよりもはるかに大変なプログラムでの録音。

大きな山を登ります!

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~GW中にお誕生日を迎えました。健康に歳を重ねられて感謝です♪~

 

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