2022年9月6日 ラヂオつくば 生出演
もうかれこれ10回くらいお邪魔しているのでしょうか?
数えていないのでわからないけれど、、、。
いつもお世話になりありがとうございます!
火曜日パーソナリティー田中いづみさんに8月後半にメール差し上げたところ、
「ちょうど3月に来られた際のチラシを見て、森裕美さんはどうしているのかしら?
と思っていたところです!なんと以心伝心!」
という内容の返信をいただきました。

そうなんです。
メールをしようと数日思い続けていたので、
伝わるのですよね。
そういうことってよくあります。
私が気にかけているから、ということもあれば、
相手が気にしてくれているから、、という場合もあって、
なぜかこの人とは偶然によく出会う
連絡しようと思っていたら来てくれた
などなど、私の日常には
人は繋がっていると感じる場面がたくさんあります。
前置き長くなりました。
今日は12:20~のゲストトークの枠でラヂオつくばさんにお邪魔して参りました。
毎回打ち合わせなしのいきなりトーク。
私が話したことが山のようにある状態で伺うことをご存じのため、
好きなだけ喋らせていただいております。
聞き上手の田中いづみさん ありがとうございます!

~いつも放送前に記念撮影~
ただ、今日はちょっとまとまりませんでした。
用意していった内容はほぼ話せたのですが、
その前の準備が足りなかった。
参考文献を引っ張り出したのは先週の頭。
そこからあれこれもう一度拾い読みして、考えて、、、
だったため、浅かった💦
このコンサートで何を伝えたいのか?
お客様と何を分かち合いたいのか?
コンセプトはとっくの昔に決まっているけれども、
もう一歩掘り下げて考えます。
以下、今日のラヂオは聴けなかったけれど、
興味ある~という方、よろしかったらお読みくださいね。
何より、当日聴きに来てくださる方は、
この解説もお読みいただけると、
作品の背景を少し知ることができ、より楽しんでいただけると思います。

以下持参した原稿です。
・・・・・・・・・・
つくばサロンコンサートはもう16年も続くリレーコンサート。
毎月第3金曜日にTXつくば駅から徒歩3分のアルスホールで開催。
様々な奏者と作品に出合える本格的な内容を、
気軽な1時間というコンパクトな演奏会で楽しめます。
気が向いたらちょっと立ち寄って、生演奏でリフレッシュしていただけます。
9月16日(金)は、朝 昼 夜 3回公演。
私たちはそのうちの朝10:30~と、お昼の2時からの2回に出演します!
夜はピアノカルテットを別のメンバーが演奏いたします。
9月16日(金)の10:30と14時の回は
「幸せな時間」がコンセプトのプログラム。
まず選曲の理由
とにかく暗く不安なニュースばかりの今の時代に、
自分たちも練習していて穏やかな気持ちになれる作品、
そして聴いてくださる方に幸せな音楽をお届けしたい!から始まった。
まずは ブラームスのヴァイオリンソナタ第2番が決まり、
何か関連のある作曲家、作品をということで
その後クララ・シューマンの「3つのロマンス」が入った。
2回公演をやろうとなり、
朝の部では和泉純子さんのソプラノで、ロベルトとクララの歌曲も加わり、
午後の部では、山口泉恵さんのピアノソロで
ロベルト・シューマンの有名な「トロイメライ」が入っている
「子供の情景」が演奏される。
つまりこの日は、ロベルト&クララ シューマン夫妻と、
盟友ヨハネス・ブラームスの作品で構成されています。
しかも、それぞれがもっとも幸せを感じていた頃の作品群を集めました。
クラシックにあまり馴染のない方にも楽しんでいただけるようにちょっと説明を加えますと、
ロベルトとクララのシューマン夫妻とヨハネス・ブラームスは、
今から約200年前にドイツに生まれた作曲家。
クララのお誕生日が1819年9月13日。
来週の火曜日が、203回目のお誕生日になります。
ロベルトはクララよりも9歳年上。
ブラームスはクララの14歳年下。
ちなみに、クララ48歳の年が、日本は明治元年というと、
ちょっと遠い国の時間が少し近づいて感じられるでしょうか。
クララが生きている間にも普仏戦争が起こり、息子が戦争に召集されるということもあった。
母としての悲しみ苦しみは、現代の私たちと何ら変わりはない。
シューマンとブラームスは、ドイツロマン派主流の作曲家と言われる。
その二人を支えたのがクララという女性。
ただ単に内助の功や、深い友情というだけに限らず、
クララ自身も素晴らしいピアニストとして演奏旅行を続けただけでなく、
7人の子供を育て、
精神病で亡くなる夫、病弱な子供たちや孫までもをサポートした
スーパーウーマン!!

~行きがけ、近くの川も稲刈りのために水位が下がっていた。~
この時代、ドイツでは5000キロの鉄道網が開通したとはいえ、
洗濯機も冷蔵庫もない時代。
使用人を雇って家のことはある程度任せていたであろうとはいえ、
家事について指示したり、子供の教育に頭を悩ませや、
さらに一家の家計全てがクララの肩の上にあったとあっては、
どれだけのエネルギーが要ることか!
やはり同じ女性としては、クララのことが気になり興味がある。
伝記や手紙などの書籍を読んで勉強するが、
やはり楽譜、音からが一番その人が伝わって来る。
彼女のとんでもなく過酷で多忙な一生の中で、
作曲活動ができたのは、
少女時代から夫のロベルトが精神病で入院するまでの期間のみ。
16日アルスホールでは、その中で最後の最も重要な作品と言われる
「ヴァイオリンとピアノのための3つのロマンス」作品22を演奏。
このころシューマン家ではヴァイオリンフィーバーが巻き起こっていた。
何かというと、その後親友となるヨーゼフ・ヨアヒムという
素晴らしい若きヴァイオリニストの演奏を聴き、
夫婦揃ってヴァイオリン曲に心惹かれていた時期。
素晴らしい演奏を聴くと触発されるもので、
この頃二人とも作曲の筆が進んでいます。
この時クララ34歳。
クララが3つのロマンス作品22を7月に作曲したのちの9月の終わりに、
ヴァイオリニストヨアヒムの紹介で、
ヨハネス・ブラームスがシューマン家を訪れる。
夫婦揃って、またまたブラームスの作品や素朴な人柄に魅了される。
という特別な年であった。
しかし、その翌年にはロベルトの精神病がいよいよ悪化して、
2月の冷たい川に身を投げて自殺未遂を測る。
その後本人の希望で精神病院に入り、2年後には亡くなり、
クララはとにかく7人の子供たちを養うために必死で働くという
考えられないような波乱に満ちた人生を送った。
9月16日に演奏するのは
その嵐の前の、素晴らしい若者たちに触発された最後の幸せな時期の作品。
しかし、結婚の翌々年から
つまりこの10年以上前から夫は発病していたため、
クララの生活にはいつも影が付きまとう。
そんな影や複雑な思いも聴こえて来る作品でもある。
少女時代から父に連れられて各国を演奏して回っていたということもあり、
もの心が付き始めていらい、
クララの生活には仕事と厳しい義務感が付きまとっていた。
クララの日記の中にも「自分は若さと言うものを楽しんだ記憶がない」とある。
けれども彼女は美しく健康で魅力的な女性であった。
そして、凡人には考えられない試練の連続だった人生を支えたのは、
やはり音楽だったと断言できる。

~ラヂオつくばが入るトナリエ。
外に出たら蝉の鳴き声が響いて、そうだまだ夏だった!~
と、クララのことだけでもこんなに長く語ることになる。
未だクララの作品はそれほど演奏される機会がないため、
知らない方が多いと思うと、ここで力説したくなる。
同じ女性として、大いなる尊敬の念を持って演奏したいと思う。
「幸せ」と一言で言っても、
平穏な中の幸せと、過酷な人生を生きている中での幸せでは、
後者の方がより深みがある幸せで、
周りへの影響力、包容力が大きいと思う。
そして誰の人生も、大なり小なりそういうものを含むという
共感を持って演奏したい。
コンサートのメインは、ブラームスの2番のソナタ。
彼は貧しい家庭に生まれ、純粋でありながらも、
すごく頑固で粗暴な面も持ち、
周りの人間にとっては理解し難い人物であったらしい。
親しいクララやヨアヒムとも仲たがいしてしまうようなこともあった。
ブラームスは音楽の女神、理想の女性クララを想いながら生涯を独身で通した。
とはいえ、他に恋をしたことがないわけではない。
この日演奏される2番のソナタは
この3年前に知り合いブラームスお気に入りの歌手となった若き歌姫、
28歳のヘルミーネ・シュピースを思わせる歌曲が
モチーフになっている箇所が見受けられる。
ブラームスのごつごつとした男性的な要素と、
想い溢れる優しさの両極端な表情を持つ、隠れた名曲。
53歳の夏 スイスのトゥーン湖に滞在していた時に書かれ、
ブラームスとシュピースがよく二人で散歩している姿が見られたという。
晴れた日には雄大なアルプスを見渡せるこの地の風景も、
この作品に影響を与えているように思う。
そして、午前の部では、
シューマンが結婚式の前日に花嫁に贈った「ミルテの花」という歌集から
第1曲目「献呈」を、9月16日限定のピアノトリオ版で
演奏いたします。

ヴァイオリンのオブリガートを和泉さんのヒントをもとに自作し、
歌とピアノそしてヴァイオリンが絡んで演奏するという
珍しいスタイルをお楽しみください。
この日しか聴けない音が響きます!
面白いことに、
クララの「3つのロマンス 第3曲」の最後と
ロベルトの「献呈」の最後の和声はとても似ています。
関連がある、どこかで繋がっているというのも、
隠れたメッセージがあるのかないのか、、、深読みしてしまいます。
他に、和泉さんが歌われるロベルトとクララの歌曲はほぼ新婚時代の作品で、
幸せいっぱいの作品が並びます。
午後の部では歌に替わって、
山口泉恵さんが演奏されるロベルトの「子供の情景」は、
まだ結婚前の作品。
時間切れのため、後の作品については
当日会場で響く音からメッセージを受け取っていただければと思う。
9月16日(金)アルスホールでの 10:30~と14:00~の演奏会。
お待ちしております!

~帰り道、稲刈りをしている田んぼを見ながら~
番組では、9月6日は「黒の日」ということにちなんで
messageを受け付けていました。
初めて知った!
黒と言えば?
私はやっぱりコーヒーとチョコレート。
これがないと生きていけない。。
最強コンビですね💛

~お昼はフードコートで、リンガーハットの小ちゃんぽんと餃子♪~
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