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2021年10月16日 (土)

ワクチンとショパンの10月

 

ワクチンもうとっくに終わってる?

いや、絶対に打ちたくない?

それとも迷っている?

 

私は散々迷った派。

別に、ワクチンを打ったら磁石が付くだの、

変な陰謀論は眼中にありません。

迷った理由は、新しい技術の本当の安全は誰にもわからないから、

これから数年後に何か大きな健康被害も出る可能性はあること。

そして、直後の副反応はどう出るか?

こんな二つも心配があったら、

迷って当然だと思っています。

 

途中までは打たない派でした。

でも8月にデルタ株が爆発し始めた時にはさすがに怖くなり、

打つ派に参画することに。

もしものために、イベルメクチンも用意した、、、というのに。

怖さに負けてしまった。

 

その後も打たない方がいいかも、、の情報(医師の発信)が目に入る度に動揺し続け、

前日まで迷う有様。。

最後は腹を括って。

 

怖さよりも、息子夫婦が若いのに早々と接種を済ませたことも大きかった。

彼らにもし何かがあったら、

彼らのいない世界に自分だけ残っても仕方ないと思った。(大げさですね。。)

実家の家族も終わっており、

それなら大事な人たちと同じ運命を生きようと決めた。

母も心配していたのが可哀そうだったし。

そんな感じです。

 

とは言っても、娘は私以上に心配。

もともと幼い頃は強いアレルギーに悩まされ、

てんかんも気になる。

彼女は特殊な事情を抱える体質。

主治医に、

「アナフィラキシーショックでは死なないよ、打った方がいいよ」と言われ、

その言葉も後押し。

 

9月が我が家の1回目の月。

今月に入ってまずは1日に、夫が2回目接種。

そして毎週だれかが2回目を打つというスケジュール。

今週半ばに娘が終わり、

全員熱もなくほぼ副反応なし。

 

夫と私は眠気とだるさ、そして少々の腕の痛みくらい。

娘は全く何もなかった!

いや~守られたということでしょうか。

祈りはもちろん、それ以上に音楽に。

 

Img_9727

 

ただ今我が家はショパンコンクールにはまっております。

5年に1度ショパンの生まれ故郷ポーランドのワルシャワで開かれる

ショパン国際コンクール。

ピアニストにとって憧れの舞台。

本来5年目に当たる昨年はコロナで延期となり、

この秋熱い戦いが繰り広げられています。

音楽の戦いは他人とではなく自分との。

 

いつものように弾ければ、そして自分の力を十分に発揮できれば、

その先の結果はお任せするしかないコンクール。

どんなに注意しても人間なので、前の晩眠れなかったなど

たまたまのその日の体調はもちろん、

誰が出るかによっても(時には審査員によっても)

結果は違ってくるから、運も大きい。

 

聴き始めたのは1週間前から。

2次予選の最中でした。

もう素晴らしい演奏の連続で、

乗っている演奏者とは心も一緒に躍動し、

あれっ?なんか緊張しているみたいのコンテスタントとはその緊張感も共有する。

応援しながら気持ちだけは疑似体験。

そんなことしていると、目の前の演奏家が身近に感じてきて、

さらに応援したくなる。

 

今回話題の日本人ピアニストが大勢参加。

小さい頃からの天才少年牛田智大君、

天才少女小林愛実ちゃんに加えて、

毎回チケット完売の人気と実力を誇る反田恭平さん、

それに東大卒ユーチューバー カティンこと角野隼斗さん

だけでも十分に話題なのに、

現役医大生が2次に進んでいるというからますます驚き。

いや~音大生以外がこんなにうまくて活躍すると、

正直私たち立場ないです。。

しかし、素晴らしいものには素直に拍手を送りたい。

凄すぎる!!

 

日本人のみならず、

17歳で完成されたテクニックと様式感を持っている中国人のハオ・ラオなど

目を見張るばかりのキラキラした才能ばかり!

我が家はお茶の間審査席。

そしてYouTube審査員と化して、

毎日誰かの演奏を楽しんでいます。

 

Liveでも見られるけれども夜中になってしまうので、

大抵は後で一人一人切り取られた動画を見る。

全員は聴けないので主に日本人だけ。

でも、3次に進むとそろそろ外国籍のコンテスタントもチェックしたくなってきています。

 

今朝私が生徒さんのレッスンをしている間中ショパンコンクールを見ていた夫が

スペインのガルシア・ガルシアいいよ~!と言ったり、

今は今晩19:20からライブで第3次が行われる

小林愛実さんのことが気になって仕方がない!

 

2次は深い感情と、何かにとりつかれかかのような爆発的な表現で

圧倒された小林愛実さんのピアノ。

他のピアニストが楽し気に弾く箇所も、

和声のちょっとした陰りに反応して、

痛みを感じているような表情で弾く。

そしてそれが十分に伝わってきて私も涙する。

 

ショパンの苦悩と怒りを表現するような演奏。

バラードの2番は弾いたことはないので、

なぜあの静かなコラールの出だしの後に嵐のような激しさが来て、

それが繰り返されるのか?謎だった。

 

愛実さんの演奏を聴いて、

もしかして嵐の部分はポーランドの革命に対する想いや、

社会の理不尽さに対する激しい思い(ここは現代の私たちにも十分共感できる)

それに対して何もできない自分の無力感を嘆く怒りで、

静かな部分は平和だった祖国を回想する

懐かしさや痛みなのかな、、、とふと思いました。

あるいは、個人的な何かかもしれないけれど、

もちろん、私の勝手な個人的感想。

そして今晩はプレリュード全曲が聴けるのが楽しみでならない。

https://youtu.be/pJcPg1WEfXs

 

 

反田さんは2次が別格の圧巻のパフォーマンスでブラボーの嵐だったのが、

3次はご本人は納得がいかなかったよう。(お客様は長い長い拍手!)

ピアニッシモが柔らかすぎて何を伝えたいのかわかりにくく、

私はそこが不満。

本人はすごく歌っているけれど、耳に届きにくい。。

でも、そのものすごく小さな音と、爆発的な豊かなフォルテの対比はとても効果的。

リズムの取り方もステージ慣れしている効果的な演奏も見事!

https://youtu.be/7izf5tSd-Vo

 

 

 

即興もポップスもやる角野さんは現代的な演奏で、

姿勢を崩さず、長いラインを描いて

音楽の目的地に連れて行ってくれる。

3次は特別な境地で弾いていらっしゃったような神秘的な表情が印象的。

新しい弾き方に思った。

審査員の判断はどう出るのか?

https://youtu.be/Wp5fpweqjDo

 

 

残念ながら2次で終わった医大生沢田蒼梧さんの音楽は愛に溢れ、

この人に主治医になってもらいたい~と思う温かさでした。

この方も好きだったなあ、、、。

また聴きたい!

 

 

同じくまさかの2次で終了となった牛田智大さんは

強音の時に鍵盤を押さえている弾き方が何となく苦しく感じ、

もっと響きを放つようなFを今後期待したい。

でも、各所で今まで知らない内声が聴こえて来て驚き、

すごく研究されているのがわかる。

 

彼の敗退が決まってネットが騒然となり、

審査員を非難するような投稿が溢れたのを見たのか、

皆の心を静めるような冷静な分析と

コンクールに対する感謝の言葉を述べら、

若干21歳(今日22歳のお誕生日!)とは思えない態度に

皆が敬服。

 

彼は間違いなく人を幸せにするためにピアノを弾く人生を与えられた

数少ない人なのだから、

この悔しい経験を活かしてぜひ大きく羽ばたいて欲しい。

今は苦しそうに弾いていて、見ていてちょっと辛かった。

自己批判が厳しい人。

でもだからこそ成長できると信じている。

次回また出てきてくれるのを期待。

 

遠藤実優さんは飛び跳ねて踊っているような弾き方。

実に細やかに表情を感じて豊かに伝えて来てくれる。

ただ、ちょっと動きが騒がしい。

しかし、2次の舟歌は絶品。

全曲を通して、もうピアノが好きでたまらない~というのが伝わってくる。

そして安定感は抜群。

 

いや~皆さんどんな練習、一日の組み立て、どうなっているのでしょう?

というか、ここまでくる人は才能が桁違い。

努力したってできることとできないことがある。

それに加えてその人の生きざままで音に現れる。

今までどう生きて来たかや、

今どんな心境か。

そんなことも考えながらの観戦です。

 

そして、改めて考えると皆20代、あるいは10代の若者。

すごいなあ~。

彼らのお陰でなんだか未来は明るく希望に満ちて見えて来る。

 

ショパンコンクールってショパンの作品のみという特別な場。

多分私たちここ5年分のショパンを聴いているかも(笑)

これが終わるとしばらくショパンは聴かないかもね。

そして、次の5年後もきっと楽しみにしているだろうなあ、、、と思う。

ネットのコンクールライブ配信で、

時代は変わりましたね。

 

明日の朝、3次の発表があり、

本選は1819

受賞者ガラコンサートが2123と、

この1週間まだまだショパンを満喫します!

 

ということで、

ワクチンの心配が渦巻いて落ち着かない気分だったのが、

ショパンと音楽のお陰で救われました。

 

ワクチンを打つ時も「ありがとう」と思って受け入れて、

その後何もなし。

誰もが考えるワクチンの緊張と、

特別な努力と才能の人がたどり着いたコンクールの音楽からくる特別な高揚感。

今月もまた面白い。

 

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