録音!
木、金の二日間、贅沢にノバホールで遊んで参りました!
と言っても、真剣勝負の張りつめた時間。
初めての自主制作CD作り。
CDのタイトルは「祈り」。
それに沿って作品を集め、新曲を依頼し、
考え悩み進めて来てのいよいよ本番!
その穏やかな美しい世界を表現するためには、
薄氷を踏んで歩くように神経を使うシュトラウス~フバイの「モルゲン」。
美しく複雑な和声感から、
作曲家のたくさんの想いと温かい懐かしさを引き出したいと願って弾いた
クライスラー編曲の「ロンドンデリー」。
何よりもこのコロナ禍の私たちに、演奏する私たちに
力を与えてくれる相馬邦子さん作曲の「祈り~希望」。
たくさんの小品にどれも今できる精いっぱいのこと、
心からの祈りを込めて演奏しました。
二日間お付き合いくださった友人が撮ってくれた動画を聴いただけなので、
まだどうだったのかを細かく聴いていない時点での本番後の感想です。
なるべくお金をかけずに業者を入れずに
切り貼りなしで
いくつかのテイクの中から選んでCDを作るというのは、至難の業💦
案の定無傷のものはなく、ここは良かったのにあそこが~~!の連続。
かといって、いちいちめげていては音楽が委縮して死んでしまう。
何度も何度も撮りなおして時間いっぱい使って、粘りに粘って。
しかし、大きなホールの響きの中で弾けるのは、
この10年一緒に音楽を作って来た友人との
かけがえのない幸せな時間でもありました。
二人で活動する時は「Luna Classica」というユニット名を使っていますが、
奇しくも録音前日は24年ぶりのスーパムーン。
今までも二人で何度も弾いたドビュッシー「月の光」の際、
昔々にこの作品をヴァイオリンで弾きたいと思った時に心の中に描いた情景が
私の中に広がりました。
満月の夜。
湖面に月がかかる。
水に何かがぽちゃんと落ちて波紋が広がる。
その後はただただピアノが創り出す美しい響きの中を
月夜にキラキラ光る水の中にいるような感覚で弾いていた私。
最後の音は「なんて月が綺麗!」と夜空を見上げる。
最近はとても調子が良かった娘は、
この二日間はお天気の急降下で発作がとても多く、
夜は二日とも小発作連続で起き、それから私は眠れなくなり
何とか4時間は眠れたかな、、、、という中での本番。
3:30起きが2連続は辛い。。
でも、それが私の日常。
自分の現実を受け入れて頑張るしかない。
睡眠不足なのに、弾けば弾くほど集中力が深まっていく。
かといって、傷がなくなるというわけではなく、
作品世界に深く入っていける感覚。
昨年はとにかく娘のてんかん発作がひどく、年末には手術、
思いがけない長い入院など、
音楽から遠ざかっていたこの1年。
今の生活はモニターで娘の様子を見ながら練習しているため、
なかなかきっちり集中できるわけではなく、
本番も久しぶりで感覚が完全に鈍っていたのが、
ステージでたくさん弾いているうちにいろんなものが甦って来ました。
~1日目のお昼休憩の際、ロビーの窓のところにアカハラが!
こんな街中でも野鳥が見られる。この子も懸命に生きている~
音楽は消えてなくなるものなのに、
CDの中では永遠に生きられる。
毎年何かチャレンジしたいと思い、
もとは2020記念として企画したCD。
しかし入院中からこのCDは、
もし先に私がいなくなっても娘が寂しくないように、、
という願いも込めて作りたいという個人的な気持ちも入り、
ちょうどすべての練習を聴いた娘の記憶には
どの曲も深く刻まれたことと思います。
~わたしもずっと聴いていたよ~!とうちのピピ。
音が鳴る木の箱が気になって仕方ない~
完全ではなくても、
私たちらしい音楽、
自分らしい音と想い、
そして様々な祈り。
夫の写真を解説ブックレットに織り込み、
これからどんな形にしていくのかの作業が始まります。
~二日間お付き合いいただいた友人からのプレゼント。
お祝いとお疲れ様の気持ちがいっぱい詰まったこれらの物に、
彼女の温かさと友情が伝わって来て、ますます感謝!~
~二日目のお昼はおこわ屋さんで可愛いお弁当を買って来て。
他にうちから持って来たゆで卵、ホットクックで蒸したキャベツ、カボチャ、オクラをオリーブオイルと、
彼女からいただいた沖縄の塩でシンプルに~
~晩ごはんはお寿司に、ホットクックの煮物等で~
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