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2020年12月

2020年12月30日 (水)

初めての年越し

 

その後です。:

退院できたらいいなあ、、、せめて一時帰宅で来たらなあ、、、と願っていましたが、

病院で年越しです。

コロナがなかったら少しは帰れたようだけれど、

今の状況では退院まで出られない。

 

私たちは緑豊かな土地に住んでいるため、

自粛期間も散歩を楽しんでそれほど閉塞感も抱かずに済んでこれましたが、

ここに来て閉じこもることの意味と感覚と共に、

帰れない、会いたい人に会えないすべての人と同志になっている気持ちでいます。

なるほどこんな感じだったのかな、、、と。

 

とはいえ、二人で廊下を散歩したり、私は一日に1回は1階に食料品の買い物に出かけたり、8階のランドリーを行ったり来たりと、大きな病院内を移動することもあるので、小さなところに閉じこもっているわけでもない。

 

日々小さな事件が起こり、

ある日は全く髄液が袋に溜まらない(理由は2種類あった)、

細い管が明け方抜けていることを発見して大騒ぎとか、

クランプ(止める)中に身体の方が排出したくなって髄液が腰から漏れたり、

そのたびにドクターに来ていただいて処置。

毎回、「もしかしてもう1回入れ直し?」と心配になる、をほぼ毎日繰り返していました。

主治医は「事件というほどでもないよ。漏れはよくあるから」とのこと。

でも素人で経験がない母親には一つ一つが事件です!

 

そんな中でも娘は元気でハイテンション!

すっかり慣れた病院でわがままも発揮するようになり、

時にはイヤ!も連発。イイ子でばかりはいられないよね~。

 

このところ2回ほどお父さんとお兄ちゃんが来てくれて嬉しくて、

お昼ご飯と夕食の後に病室の外に行きたい!と言う。

そしていそいそと病棟入り口に向かう。

来てるかな?と期待して喜んで待っている姿が何とも可愛い。

でもね、家は遠いしそうそう来られないよと説明して納得してもらう。

 

大晦日間近にこんなに何もしないなんて、

お正月を分かれて過ごすなんて、とても不思議だけれど、

母は「お父さんは3回病院で年越しした」と言う。

7年闘病した父がいないお正月を不思議に思った30数年前。

3回もだったなんて、もうすっかり忘れていました。

大変なことは忘れられるからいい。

「来年の今頃はきっと笑って思い出せる」と病気を乗り越えた友人の励ましの言葉を胸に、

折り紙でお正月飾りを作ったりしながら、

ちょっと寂しい初めての年末年始にささやかな楽しみを求めて過ごしています。

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また折り紙でお正月飾りを作ったのに、スマホは制限いっぱいで写真が送りにくく、

YouTubeも見れず、FBもなかなか立ち上がらず、いいねを押しても反映されず、、、

いろいろ不自由もあるものの、

今は空き時間を読書や勉強に当てています。

二日前の明け方、病院に持って来ているえんじ色のスエットのパジャマ姿のまま本番!

なんていう焦りまくるトンデモナイ夢を見て笑ってしまった。

勉強しなさい!ということね。(>_<)

 

人さまとは全く違う年末に、

大掃除で忙しい皆様の健康を病室から祈っております!

 

 

 

2020年12月25日 (金)

2020メリークリスマス

 

空が近い10階からメリークリスマス!

2020ここつくばのクリスマスの空をお届けします。

雲の下に赤い夕焼け、

雲の上にはまばゆい光。

人間の営みと苦しみと、その上に確実にある光を想いながら見ていました。

太陽は必ず輝いてそこに在る、と自分に言い聞かせる。

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水曜日に切り紙絵本、はさみ、セロテープ、スティックのり等を夫に持って来てもらい、

昨日と今日は病室でクリスマス飾り。

折り紙、スタバのケーキの箱を利用して、

ほぼ材料費がかかっていない手作りの飾り。

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どれも簡単なもの。

小学生でも作れそうなものばかりです。

お金かけなくても楽しめるよ♪

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昨晩病院の食事は季節メニューとだけ書いてあってシークレット。

届いたのはちゃんとクリスマスメニュー。

ご飯はサフランライスだったし、

娘はとても喜んでいました♪

季節感を大事にする私たち日本人。

ありがとうございます!

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昨晩はケーキが付くらしいと看護師さんから聞いていたので、

自分の分のクリスマスケーキは今日買いに行きました。

今週2回目のケーキ(^^

その分、お昼は軽く。

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~ランドリーがあるB棟8階のクリスマスツリー~

 

 

昨晩の当直の若い看護師さんたちには、

娘の今年の誕生日プレゼント 小さなスターライトプロジェクターを見てもらう。

若い彼女たちは「わ~~素敵!癒される!欲しい♪」と

喜んでいました。

いつもの病室が一つの装置で様変わりするマジックは、小さな驚きだったみたい。

ささやかなことでもこんなに喜ぶ美しい彼女たちは、ほぼ私の娘のような年齢。

クリスマスイブなのに仕事を頑張ってくださる人と、嬉しい何かを分かち合いたいね。

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感染症の方はもうすっかり大丈夫で、

残るは髄液の問題。

昨晩大量に出たのに、今日袋を換えたらなぜか出ない?

夜に出て昼間は出ない体質?

いやそんなことない。

夕方主治医が来て注射器で引いてくださったら

流れがよくなりました。

すごく細い管なので何かが少し詰まっていたかも?ということ。

今日は昼間の8時間損してしまった(>_<)

でも焦っても何も変わらない。

次にどうするか考えよう。

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いろいろ教科書通りにいかないことが多い娘に

「先生も困っちゃうよ。。」と優しく言われる。

先生方が安心して年末年始をご自宅で過ごしていただけるよう、

もちろん私たちも我が家で家族でお正月が迎えられますようにというのが

今の願い。

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私が余計なことして面倒なことになるよりも、

本人に任せようと思って過ごした1週間だっだけれど、

やっぱりあの子はいつものようにカメの歩み(>_<)

昨晩から

「良くなる?」「うん♪」

「おうち帰る?」「うん♪」

「ここくっつかないとね」「うん♪」

と質問系の頼み事(?)をしながら過ごしています。

良くなって帰ろうね!

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今日の午後はクラシックをかけていたら、

これまでずっと寝ていてやる気がなかった娘に活気が戻りました。

やっぱりうちの娘です(^^

音楽のマジック♪

 

クリスマスの奇跡が、皆様に世界中に、我が家にも訪れますように。

 

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~長尾玲子さんの刺繍絵本は20年前から我が家のお気に入り。これは今年知って買った新しい絵本。

3冊がオムニバス形式になっている小さな絵本が、クリスマスの絵本の中で一番好き~

 

2020年12月23日 (水)

ハッピーバースデー・2

 

娘にたくさんの祝福のメッセージをいただきありがとうございました!

日頃から気にかけていただき、応援など心のエネルギーをたくさんいただけて、

娘は幸せです。

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今日は物々しい態勢から少し身軽になりました。

トイレ、食事等で続けて1時間しか座ってはいけなかったのが、

簡易装置になっていつでも座ってよし、移動もよしになり、

自由が格段に増えました。

夜中も何度も看護師さんが診に来てくださり、

圧を微調整しながらの細かい管理体制だったのが、

簡易装置で中くらいの圧にして、

胸の上に排出している髄液の袋を置いているという状態です。

脳圧も正常のぎりぎり上限なので、

何とかならないか、、、と願っているところ。

 

今日は久しぶりに何も痛い処置がなかったので、

スイーツを買いに下に降りることもなく(笑)、

おばあちゃんから届いた娘の好きなお菓子風雅巻きと

チョコレート一つでおやつにしました。

体重計に乗ったら、やっぱり増えていたので(>_<)

 

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今晩はお父さんが荷物を運んでくれて、お誕生プレゼントも届きました。

遠くドアのガラス越しにお父さんを見つけて喜ぶ娘。目が良い!

おばあちゃんから届いた中の一つは、11月初めに私が一人で帰省した際に

母と一緒に福岡の中心地天神の地下街で見かけた紙でできた鳥かご。

あの時、「わ~~可愛い♪」と喜ぶものの、その後そこを通らなかったので買わずに帰ってしまったのが、

時間をおいて届いた感じです。

お母さん ありがとう♪

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そして私たちからは、この入院生活のクリスマスの夜を夢見る時間にできる装置。

簡単な作りだけれど6種類の影絵を楽しめて、空気が澄んでいる冬の夜の気分にぴったりです。

ネットでみるといろんな値段で出ているけれど、楽天が安かった。

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昨日はドクターヘリが3回も到着し、

病院内は慌ただしい。

近くの病院がコロナで新しい患者さんを受け入れられなくなった分を、

ここが受け入れなければならず、

先生、看護師さんの負担が増えているというのが、

ニュースではなく肌でわかる。

 

緊急で呼び出されたりしていつも忙しい先生に

「お昼ご飯を召し上がる時間はあるのでしょうか?」と尋ねたところ

「合間に食べてますよ」と。

でも「お昼休みっていいですね」。

??

つまり、看護師さんには休憩時間があっても、

お医者様には休憩時間というのは設けられていないそうで、

出てきたら働きづめ!

人の命を預かるって本当に大変な仕事です。

感謝で手を合わせるしかない!!

 

社会を止めてはいけない。

けれども、医療従事者にこれ以上負担を増やしては申し訳ない。

うちも早く回復して、必要としている次の人に渡さなければと思う年末。

今病院で手厚い看護を受けられているということ自体が、

幸運なのだと改めて思うお誕生日翌日でした。

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2020年12月22日 (火)

ハッピーバースデー♪

 

今日は娘の誕生日。

残念ながら病院で二人でだけれども、

いちいちスタッフさんに「今日はお誕生日で」(点滴も食事も毎回名前とお誕生日を尋ねて確認される)と告げて

おめでとう!をたくさんもらう♪

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暇なようで忙しい入院生活。

点滴2種×三回計6時間だったのが、1種に減り、

回診、処置、検温、体温、血圧、酸素濃度、リハビリ。

日曜日までは毎回麻酔をして腰から髄液を抜く処置を受けていたのが、

昨日、脳神経外科の病室が空いたので引っ越しして、

脳外科の管理がしっかりできる体制に入ったので

常時細い管から髄液を抜く治療に切り替え。

麻酔を使ったとはいえ、これも痛かったね。。。

勇敢すぎます。

うちの家族で一番小さいのに一番強い。

優しい病棟主治医は「痛くてごめんね~」と言ってくださる。

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~痛い処置を頑張った日は、スイーツを買う。

これはお父さんの差し入れファミマのモンブランプリン。~

 

 

しかしこの管理がなかなか大変で、

食事やトイレなどで身体を起こすときには一旦ドレーンを止めるため、

一回一回看護師さんにお願いしないといけない。

せっかく入れた管が抜けないように気を付けて、

入れた箇所に異変がないか日に何度も看護師さんが見に来て、

と厳重管理下に置かれています。

親としては、先生、病棟スタッフに何を伝えないといけないか?

をじっと観察しながらだけれど、

本人の回復する力を信じて待つしかないのだから。

 

熱はすっかり下がって平熱に戻り、

よく食べる。

食欲は生命力の印。

やたら寝ているのは気になるし、

日頃よりおとなしいけれど、いつもにっこりの娘です。

一番喜ぶのは「良くなる。良くなる」のおまじない。

「良くなる?」と尋ねると、笑顔で大きく「う~ん!」とうなずく。

そんな様子に慰められています。

 

不安がない人と一緒にいることで、

私もいちいち悪いことを考えないで済む。

心の平安とはこんなに素晴らしいものか、、、と娘を見ていて思う。

娘の清々しい笑顔に心が洗われる。

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今の治療は、手術の後空いている小さな穴から脳髄液が漏れ出るのを防ぐために、

腰から髄液を抜いて圧を調整し、

その間に傷口が完全にふさがるのを待つという方針。

これで脳内の脳髄液の処理がうまく行くようになるといいな。

 

それでもだめだっだ場合は、シャントの手術も選択肢に入っているけれども、

うちの娘はいつも独自の道を、

自分のペースで、

彼女の好きなカメのようにゆっくりと歩んできた人なので、

今はただただ注意深く処置を管理した中、

自己治癒を待つだけです。

 

自由に動けないため夕日を見に行くことはできなくなったけれど、

朝日だけは病室から毎日楽しんでいます。

昨日の6時は雲もなく、建物のシルエットが影絵のような美しさ。

今朝は少し雲があった空ながら、

力強く昇る太陽のエネルギーを大きな窓越しにいただく。

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昨日は397年ぶりに土星と木星が近づいたそうで、

今日は西洋占星術ではみずがめ座の時代に入る大きな変わり目の日とされているらしい。

一年で一番太陽が低い冬至は新しい始まりの時。

これからは日が長くなっていくのに春への希望を見るように、

今日は光に向かって進んでいく始まりの日。

 

本当は自宅で迎えたかったお誕生日だけれど、

売れきれないうちの午前中に1階のスタバに買いに行ったケーキで、

バースデイソングを歌ってお祝いしました!

これからの一年、彼女に健康とたくさんの幸せがありますように!

コロナも早く落ち着いて、世界が平和になりますように!

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2020年12月19日 (土)

再入院

昨日、再入院。

月、水に続いて今週3回目の外来受診。

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~長いこと娘のことではお世話になって親しくしてくださっているお隣さんが、

お見舞いのお花を届けてくれて

「今年は大変だったけれど、手術がうまく行って元気になって、気分が晴れた!」ととても喜んでもらったのに、、、。~

 

 

先週の木曜日に退院して、

翌日から外を少し散歩して、

とてもハッピーな笑顔をカメラに収めて、、、と

順調そうに見えていましたが、

脳髄液は溜まっていっていました。。

 

だんだんプカプカが増えてくる。

どうなるのかな、、、(>_<)と思っていたら、

日曜日の夜にいきなり大量に、

枕のタオルが頭よりも広い範囲濡れているのを発見。

 

土曜日から、昔読んだ本を引っ張り出して

脳髄液の流れをよくする運動をした直後だったので、

このせいかなと最初は思っていたところ、

毎日毎日、出てくる出てくる。。

 

一旦開いた傷口は緩く開けられた蛇口のような感じで、

座っていても頬に一筋の水が流れる。

脳髄液をこの目で見るなんて、

この手術をするまで考えもしなかったけれど、

健康な脳髄液は透明に近い黄色っぽい色をしていて、

感染している場合は赤っぽいということも知った。

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~月曜日に見た脳外科外来の窓の外の素晴らしい紅葉~

 

 

水曜日の受診の際に傷口が化膿しているのを発見。

抗生物質を処方される。

薬局に寄って、家に帰ってから熱を測ると38℃に上がっている。

ニコニコしているけれど、身体は熱い。

心配になり、退院後質問できる専用ダイアルにかけて、

主治医の先生と直接話ができたのは、家で看ていられる安心感をもらえた。

 

夜は38.9℃。

一応解熱剤も買って用意はしておいたものの、

食事もしっかり摂れて

私の「良くなる、良くなる」のおまじないには

毎回笑顔を返してくれるので、

水分補給と頭を冷やすことに注意して、

抗生物質だけにして、

解熱剤は使わずに自然の力に任せることにする。

 

これまでも、二人の子供たちが熱を出した時に

私は抗生物質も解熱剤も使わずに、

本人の力で治るのを辛抱強く見守って来たから。

もちろん、何か重大なことを見落としていないか?と自分に問いただしながら恐々と。

 

木曜日も三食しっかり食べて、

私の声掛けにはニコッとしてくれる以外は

ほぼ寝ていたお陰で、朝はとても元気。

でもまだ熱がある。

 

言葉は怖いけれど、診断は髄膜炎というやつです。

先生の話によると、

熱で頭痛がする時の60%くらいに軽い髄膜炎が起きているそうで、

先生も経験があるそう。

髄膜炎って絶対になってはいけない怖い病気!と思っていたけれど、

意外に身近でした。

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~いつ脳髄液がポタポタしてくるかわからないので、服が濡れないように首にはタオル。

頭は空気中に漂う何かに触れないように、帽子の中はガーゼを入れて~

 

 

なのに、娘はとても陽気で元気。

鼠径部の動脈から採血、

頭から脳髄液を抜く、

腰からも髄液を抜く(これは局部麻酔をして)

そして点滴確保と今日も痛い処置がたくさんあったけれど、

彼女は強い!!

一番嫌だったのは、

熱があるから念のためのPCR検査の鼻に棒をつっこむあれ!

これだけは強烈に「イヤ~~~~!!!!!」をしていました。

 

15時にPCR陰性の結果が出て、

そこから入院手続き等が始まり、病室には16:00くらいに入る。

10時に到着してから長い一日。

脳神経外科の10階は満室だったため、今回はとりあえず9階に。

毎日入院患者さんが多く、水曜日に入院カウンターを見たときは

その日50名と表示されていた。

 

夕方お父さんが病院に到着して会えたら大喜び!

こんなに喜んでくれたら、そりゃあ嬉しいだろうなあと思うほど。

日頃お父さんもしっかりかかわってくれて、愛情を注いでくれている証です。

うちの娘は嘘つかない。

 

そして主治医の先生が二人とも来られてみんな揃ったら、

まあ興奮はマックスになって、嬉しい嬉しい!

先生は痛いことはしても、

彼女のためを想っての処置だとちゃんとわかっている。

どうも病院生活は嫌ではないようです。

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~入院の前日、二階のベランダから見た庭の落ち葉。もう我が家の紅葉は終わりです~

 

 

治療方針も固まり、

週末は先生方もいらっしゃるようで安心で、

家に居て親がオロオロして看護するよりは入院した方が安心。

2~3週間の入院になるようです。

長いなあ、、、、。

 

退院まで私も一歩も外に出られない。

残念ながら、娘はお誕生日を病院で過ごします。

でも良くなるために。

少なくとも発作は劇的に減っている!

 

しかし、先週退院する際看護師さんに

「一旦帰ります」と口走っている自分を不思議に思っていた。

なんか再入院の予感があったみたいで。

なものだから、

月曜日の外来の時から毎回入院セットを車に乗せていたのです。

今週はいつ入院になるのか、いや入院せずに済むのか?と

緊張が続いていた。

 

なんとなく予感があったと言っても、

また病室にいるということはそれも不思議な感じがあって、

落ち着かなかった一日の夜が更けていきました。

 

先生方は手術の合間を縫ってうちの娘の対応をしてくださっていたみたいで、

お昼ご飯も夕方遅くになって、ようやくらしい。

お二人とも手術着のまま真っ先に病室に来てくださいました。

「今日は急にたくさんの時間を娘に費やしていただいてありがとうございました」と伝えると、

先生は「いや十分な医療ができなくてすみません」とおっしゃった。

いえ、個人差があるから、、、と思う。

身体も発達も個性もそれぞれ違うのだから、

治療が教科書通りにいくとは限らない。

コロナで大変な中、精いっぱい目の前の患者たちに向き合ってくださる先生、

看護師、スタッフの皆さんの姿に触れて、

また勉強させていただきます。

 

先日生まれてからずっとお世話になっていた取手の病院から感謝状が届いた。

春にマスク不足で困っていた時に受診した際に、

手作りマスクをいただいたことがあって、

うちに備蓄しているマスク一箱を日頃の感謝の手紙と共に届けたところ、

後日病院長からお礼の手紙が届いていた。

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なのに再び、年末のお礼という感じで病院の様子がわかるカラー4ページのお礼のニュースレターが手元に届いて、

小さなことでも喜ばれたことが嬉しかった。

それを母にLineで伝えたら母もとても喜んでくれて、

「きっとみなこちゃんにもいいことがある」と言ってくれた言葉に

その晩心の中で温かい涙が拡がりました。

今度こそ、しっかり治して完全に元気になります!

 

今日はお昼前に腰から髄液を抜く治療。

これで脳に溜まるのを防ぎ、

傷口がふさがっていくのを待つという作戦。

昨日の処置以来、頭からの水漏れはありません。

これが毎日続きます。

 

局所麻酔は使うとは言っても、この処置中しばらくじっとしていないといけない。

それによく従ってくれているから偉い!

もちろん、じっと髄液が出てくるのを待ってくださる先生にも感謝!

うまく行くといいなあ、、、。

 

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~このところ毎朝、朝日を浴びて輝く庭の紅葉と外のクリスマス飾りにときめいていました~

 

2020年12月 9日 (水)

明日退院

 

明日退院です!

 

1週間で退院できるようにと組まれていたリハビリプログラムでしたが、

脳髄液漏れで延長していた入院生活にようやくピリオドです。

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~1階の玄関ロビーに飾られたクリスマスツリー。

ここは寒いので娘はまだ見ていない。明日の帰りがけにね♪~

 

 

術後は私やっぱり緊張していたみたいで、

水しか飲めなかった。

というか、飲む気にならなかった。

それが娘の笑顔が出てきて、

リハビリも順調で、

どんどん歩けるようになってくると、

お茶もコーヒーも飲みたい♪

1階のコンビニに食料品の買い物に行くと、

ローソンのいえカフェのスイーツが気になる♪

と気持ちも元気に。

 

毎日空模様をゆっくり眺め、

娘とYouTube三昧の贅沢な時間にも、そろそろ飽きて来ていました。

うちのピピに会いたい気持ちが募る。。

のんびりしすぎて、いや緊張解除後の自然な緩みか、

ボーっとしているここ数日。

リラックスを通り越してボンヤリ、、、です。

でもそれもいいよね。

 

脳髄液が溜まって傷口を押し上げるから、

あるいは痒くて掻いてしまってか、

4回もステープルで留め、

脳髄液も5回抜き、

そのたびに私は痛くないようにと娘を抱きしめ、

ほとんどしがみついていました。

 

心が痛くなければ身体の痛みはその瞬間で済むようで、

処置の後はすぐに笑う娘。

すごいな~~と感心。

いつもその瞬間瞬間に生きているから。

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何より嬉しいのは、もう5日ほぼ発作がないという事実。

今年は発作がない日なんてなく、

特に朝は小発作を繰り返すとか、いきなり大発作、

あるいは夜中の発作と本当にてんかん発作に振り回された一年。

一応一段落できそうです。

でも、注意は変わりなく。

人の体も変わっていくから。

 

てんかんは100万人の病気と言われ、

100人に一人は患者がいるそうで、

健常な人でも気が付かずにてんかんを抱えて生きている人もいるそう。

その3割は薬で発作を抑えられない難治性てんかん。

この病気で苦しんでいる人は、身近にいるはずです。

 

娘はMRIの鎮静剤でさえ呼吸低下したことがあり、

もともとひどい食物アレルギーもあったものだから、

麻酔を伴う手術は怖くて仕方なかった。

それが、昨年末の左足首骨折で年明けに手術をすることになり、

それをクリアできたからこそ、

今回の脳梁離断の手術を決断することができたことを考えれば、

災難だった足首骨折、そして歩けなかったことによる発作の増大も、

終わってみれば全て良くなるために用意された出来事だったとさえ思える。

幸運は、はじめ不幸の顔をしてやってくるとは言うけれど、

今回もそうであったと思います。

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今日は曇りの一日が夕方陽が差してきて、入院最後の夕焼けを楽しめました。

水色の空に刷毛で白く描いたような雲は、

鳥の羽毛のように繊細で、

自然が創り出す美しさ

雲の彼方の夕焼けの神々しさを感動して眺めていました。

そして同時に、この美しい空の下にある街の光に一人一人の生活があることを想い、

今コロナで苦しんでいる人が

早くその苦しみから救われますようにと祈りました。

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と、ここまで書いたところで、主治医の先生登場。

「脳髄液の溜まり方は大丈夫そうですね。

勝ったね!」と。

えっ?

「脳髄液が収まらなかったら、シャントの手術でした」

と言われ、

えーっ!!そんな展開もあったの‼️と驚き。

 

毎日様子を見て処置してくださった先生のお陰はもちろん、

本人の回復力のたまものなのでしょう。

祈りつつ呑気に待つしかなかったとはいえ、

知らないところで危機も隠れているものですね。

あ~セーフ。。

 

明日から家で大事に様子を見つつ、

無事退院、

そして発作が落ち着いたことを祝います。

お祈りいただき、本当にありがとうございました💛

 

 

2020年12月 4日 (金)

その後のその後

 

手術から今日でちょうど一週間。

月曜日にはもうベッドの上でシャンプーし、食欲もあり、

笑顔で元通りのように暮らしています。

といっても、まだ病室で。

 

術後もっとも心配だった小さな脳梗塞が起きた場所は、

意欲に関係する部位だそうだけれども、

それに関しても前と変わりなく、

いつものように、持って来たペグやパズルやお絵描きで遊んでいて

ほっとします。

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ただ、治りかけの痒さで掻いたのか、傷口が開いてしまい、

水曜日にステープルで4か所留め(麻酔なしで!)、

染み出していた脳髄液を注射器で抜くという痛~い処置も受けました。

今日もう一度、まだちょっと怪しい箇所を。

今度は局所麻酔をかけてナイロン糸で縫って、

また脳髄液を抜いて検査に出す、と痛いことは続く。。

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~傷口のガーゼはちょっと離れると白いリボンにも見える♪~

 

 

しかし、よく耐えて偉いうちの娘。

先生からも褒められています。

日々元気になっているものの、

傷口がしっかり治って、

熱も下がらないとまだ退院にはならないのかな、、、というところ。

多分来週の前半には。

あとちょっと!

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~痛いこと頑張ったご褒美に、今日のお昼のデザートに1階のローソンで気になっていたモンブランを買ってくる。

一つを二人でシェア。何層にもなった凝った作りで美味しかった♪~

 

 

火曜日から歩く練習も始まり、

水曜日には早くも歩行器で100m歩き、

今日は両側に二人付いて計200m歩き、

傷口以外は順調です。

発作もゼロにはならなくとも、以前に比べるととても減って安心です。

大変な手術を頑張った甲斐がある!という気持ちになれる。

 

毎日、採血、CT,MRI,などの検査、

運動療法のリハビリの合間に、

看護師さんが血圧やなんだかんだと訪れてくれて、けっこう忙しい入院生活。

今日はさすがに術後1週間経っているので、

比較的穏やかなスケジュールでした。

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ここは茨城県南でもっとも大変な患者さんが集まる病院なので、

世の中がコロナで騒がしくとも、毎日入院の人がやって来る。

ゴロゴロと押して持ってくるスーツケースの中に、

それまでの人生の苦しみも喜びも全てを、

それぞれの人生の緊張する場面を抱えて。

検査室に向かう廊下もストレッチャーが頻繁にすれ違う、

いろいろな人の人生が行き交う場所。

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でもそんな中、

ちょっと一息できる時間には看護師さんとも話をして、

つい年齢まで聞いてしまって、

お互いのほっとする日常が交錯する瞬間もある。

うちの娘は母親の私が付き添っているからか、

1年目の若い看護師さんが担当になることが多く、

若くてきれいで一生懸命な彼女たちがとてもまぶしい!

22歳でこんなにしっかりしているなんて!と驚くばかりです。

聞けば聞くほど、看護師さんたちはうちの子供たち周辺の年齢が多い。

私も年取ったなあ、、、という気分。。

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~息子がお土産&お見舞いに持ってきてくれた小鳥グッズの中から小皿を持ってきて、

マイおやつセットを乗せる~

 

 

あまり笑わない看護師さんでさえ、

娘の笑顔を見て「かわいい~~♪」と喜んでくれたり、

歩くリハビリの姿を皆さんに褒めていただいたり、

もう1週間もいると馴染みの顔ということで、

回復を共に喜んでもらっています♪

 

今の楽しみの一つは、

音楽や景色のYouTubeを見ること。

特にヨーヨーマの下記の動画は美しい映像と、

時間が短いということもあって、

何度も観て安らぎを得ています。

 

Yo-YoMa,KathrynStott - Over the Rainbow (Official Video)

https://youtu.be/03GpPfOsFkQ

 

裏磐梯は家族旅行でもっとも回数多く訪れた場所。

来年の夏はみんなで行けたら嬉しいなあ、、、というのが今の夢。

<4K 秋の裏磐梯の紅葉 日本 Autumn leaves in Fukushima Urabandai  JAPAN

大沢沼  五色沼 日本の紅葉>

https://youtu.be/626ZVibeG1M

 

 

最上の音楽と、

思い出の場所を再び訪れたいという憧れが、

未来を希望へとつないでくれる。

 

南向きの病室は太陽が上がると眩しすぎて暑くなり、

14時くらいになってようやくブラインドを上げ、

つくばの夜景を21時くらいまで楽しむ。

病室で見る朝日と、

廊下の端から見える夕日がなによりのプレゼント。

太陽の出と入りをじっくり眺めるなんて、

今でないとないことだから。

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そして、目が合うと必ずニコッと微笑んでくれる娘の笑顔が

私にとっての何よりの幸せ。

いつでも、どんな時でも、

小さな喜びと楽しみを探していきます♪

 

 

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