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2019年7月 8日 (月)

二日続きのコンサート

 

 

昨日までうちの夫は、年に1度のリフレッシュ休暇。

それを利用して帰省していたわけですが、残りの数日はまたそれぞれの用事を。

福岡から戻った翌日は夫が東京に写真展を観に出かけ、

金、土 私はコンサート。

娘は相変わらず休養中。

 

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7/5金曜日の王子ホール「ノトス・カルテット」のチケットを買ったことを忘れて

(カレンダーに書き忘れてた)、

翌土曜日のシティフィルのティアラ定期も買っちゃった。

日頃二日続けて行くなんて贅沢はまずないけれど、

私も特別休暇の気分でした。

 

 

 

各日、友人を誘ってのコンサート。

金曜日はその前にいろんな用事も付けて一人歩き回りました。

靴の中の足が痛い~。

その日はクリムト展も観たかったけれど、行ってみると40分待ちとのこと。

もう会期の終わりが近いので、そうですよね~。

 

 

 

待っている暇はないので諦め、次は銀座。

ヤマハに取り置きの楽譜と教材、新しい楽器ケースを探しに行く。

1回のお出かけでいくつも用事をこなす、はいつものことです。

どこもバタバタと時間いっぱい欲張って。

こちらは茨城県に住んでいるので、東京に行くのに交通費も時間もかかるからね。

 

 

 

でもメインは演奏会。

まずは金曜日の「ノトス・カルテット」。

王子ホールから送られてきたチラシを見て、「これ面白そう!」とひらめいた。

チラシから過激な臭いがする!

Youtubeで観るとか予習も先入観も何もなく、一期一会を楽しむ気持ちでホールに向かう。

当たりでした!!

 

 

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ヴァイオリンとチェロの音色が好みではないな、、と最初は思ったけれど、

ピアノカルテットの定番ユニットなんて珍しく、

練りに練ったアンサンブルと楽譜の研究で、

彼らの世界を存分に楽しませてくれました!

それはそれは面白かった♪

特に内面が熱いヴィオラが好きだった♪

 

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~ヴィオラの彼女は手前の青い服。ピアニストは赤い服。みんなすらりと長身。

 

 

 

1曲目は17歳のバルトークが書いたピアノカルテット。

日本初演。

ノトス・カルテットが楽譜を探し出し、

世界初録音も果たして新人賞も受賞したという逸品。

ブラームスの影響が伝わる作品は聴きやすく、

機会があれば弾いてみたいなと思う魅力的な曲と演奏。

 

 

 

2曲目は現代曲。

ブライス・デスナー作の「エル・チャン」という作品。

と言ってもムズカシイ顔をしているわけではなく、

ノンビブラートも各所にうまく使った奏法で、自然の風景を描くように聴こえて来る。

風やたなびく雲や水。

自然のいろんなイメージが沸き起こって来る作品。

最後の方は雅楽のような響きもあり。(友人は笙の音と言ってたね)

ノンビブラートの脱力が、

聴く方もリラックスできてイメージが拡がるのかもしれない。

 

 

 

休憩後のメインは、名曲ブラームスのピアノ四重奏曲第1番。

ヴァイオリンとヴィオラのオクターブユニゾンが多いこの曲で、

息がピッタリの二人がなんとも魅力的な響きを作っていました。

 

 

 

ピアノのバランスも素晴らしく良い!

現代のグランドピアノは楽器が大きすぎて、

そもそも構造的に音量では弦楽器には太刀打ちできない。

ピアノの方にはソロと室内楽は全く違う弾き方をして欲しいと思うけれど、

そこがよくできているピアノは4人が一体となって音楽を届けてくれるのに

大成功。

ここぞ!という個所だけ思い切りffで弾くから、余計に効果的。

最後は4人で一つの火の玉のように燃焼する。

 

 

 

 

まるで4人が一人の人間の手足それぞれのパーツのように一体感のあるアンサンブル。

心から演奏を楽しみました。

良かった~~! また聴きたい!

生のコンサートは私にとって、命の洗濯。(表現が古い、、、(*_*)

 

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~終演後の誰もいないホールとステージ~

 

 

土曜日はシティフィル定期。

ティアラこうとうで、ベートーヴェンの「皇帝」と「英雄」という豪華なプログラム。

今ベートーヴェン研究中の私には特に興味深い。

2曲ともクロイツェルソナタと同じベートーヴェンの中期

「傑作の森」の同じ時期に書かれたもの。

 

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実はホールに向かう道中、友人と話をしていて、というか、なんだか乗り間違ったのか、

住吉に行きたいのに乗った電車は浅草に着いてしまい、

折り返しているうちに開演時間。

本当は1432には着くはずだったのに、会場に着いたのは1515

なんで北千住から住吉までこんなにかかる、、?

間違うととんでもないことになってしまう、ね。。(私よく乗り間違える人。。)

1楽章はロビーで聴いて、

楽章の合間に立ち観で入れてもらえました。

 

 

 

「皇帝」の第2楽章は弱音器をつけた弦楽器から始まる。

オーケストラはもう作品の世界に入っている。

それが響きの良いホールにまろやかに優しく奏でられるものだから、

一瞬で異空間にタイムスリップする。

ベートーヴェンが書いた音の響きに包まれる。

そこには音楽の森という神聖な時間が流れていました。

 

 

 

アンダンテのテンポで進む穏かで優しい気持ちに溢れた第2楽章は、

ベートーヴェンが歩んだ散歩道のようであり、

美しい響きのピアノのアルペジオは木洩れ日のよう。

ベートーヴェンが見た景色を想像しながら、至福のひとときを持ちました。

 

 

 

ちなみにこの日のソリストは、

ほんの1週間前にチャイコフスキー国際コンクールで2位に輝いたという

20歳の藤田真央さん。音が美しい。

2階席からみたら、まだあどけない少年のように見える。

コンクールの本選ではラフマニノフの3番を弾いたそうなので、

入賞後のインタビューやらなんやらで大変だったのでは?と思う。

満員の聴衆は彼に対して「おめでとう!」や

「これからも期待しているね!」の気持ちの熱烈な拍手を送る。

もちろん立派に弾いていたけれど、もっと年取ってからまた聴いてみたい。

 

 

 

後半の「英雄」は、昔オケに居た時に本番で感動した1曲。

曲が良いと感動は約束されるようなもの。

特に終楽章が好きなのです。

 

なぜかって、ベートーヴェンが得意とした変奏形式に、

作曲家の真剣勝負のフーガが随所にはめ込まれており、

つまりどれだけ気合を入れて書いたか、が

書式を見るだけでも伝わって来るというもの。

 

 

 

フーガの言葉の掛け合いの面白さはもちろんですが、

中間部を過ぎて管楽器のコラール、弦楽器のコラールとなる個所の

和声の推移に私はとにかく泣けてくる。

言葉を尽くして理想を語り、対話し、時に演説して来たベートーヴェンが

急に本心を、心の丈を静かに語り始める場面。

いつもここでグッと来る。

 

 

 

作曲家渾身の作品を、シティフィル渾身の演奏で聴かせてもらうものだから、

伝わってくるのは当然。

一緒に行った友人も「来れて良かった。涙が出そうだった」と言っていました。

彼女もお母さんが入院されてご実家と自宅と病院とをバタバタしていた人。

来る前は自宅の掃除をしながらCDで、皇帝はブレンデルで、

英雄はカラヤンで予習して来たと楽しみにしてくれていたそう。

 

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長年の友人とコンサートの前は、家族のこと、自分のことを語り合い、

同じ空間で生の音楽を楽しみ、帰り道に感想を伝え合い、

今の感動をより深く共有できる。

演奏にも、彼女との長く続く友情にも感謝の想いでした。

 

 

 

「救急救命医が自分に合っている」というたくましい発言をする彼女の娘さんも、

幼い頃はピアノに熱中した人。

大変なお仕事の合間にキーボードでショパンを弾いていると聞いて、

とても嬉しくなった。

音楽の専門に進まなくとも、

楽を愛する気持ちが激務を支えてくれているのかもしれない。

 

その彼女が人の命を救う仕事に身を捧げている。

そんなことを勝手に想像してみながら、

音楽が人生を豊かに支えてくれることを想った一日。

雨の日も晴れの日も、誰の上にも、音楽という言葉のない愛が降り注ぎますように。

 

Celebrate

 

実は昨晩遅くに娘はてんかんの大発作を起こし、

再びダイアップを使用。

こんなに短い期間で使ったことはなく、

やはり飛行機の移動や帰省は今の彼女には負担が大きかったのかな、、と思う。

自宅に戻ってからも、寝かせようとしてもあまり昼寝してくれず、

興奮は残っていた。

 

 

 

うちの娘だけでなく、てんかんを持った子のお母さんたちは、同じように発作が多いと嘆く。

異常気象に連動しているような気がする。

健康な人でも辛いこの気象。

病気持ち、身体が弱い人には余計に堪えますね。

 

 

 

でも、だからと言って怯えて家に引きこもらずに、

っかり休ませたら

外の空気、外の楽しみ、新たな刺激、

生きていることのダイナミックさを味わうために

またお出かけさせてあげたいと思う。

今日は朝食後に再び眠り始め、きっと回復するでしょう。

 

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~我が家の庭は草ぼうぼう。。ネジバナ(ピンクの方)の畑になってます。~

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