春のスタート
すっかりいろんなことにご無沙汰していました。
ここのところちょっと忙しい気分。
冬の間は家にお籠りで約束のない毎日をぼんやり過ごしていましたが、
忙しくなってきたお陰でエンジンがかかってきました!
春と一緒に私も活動開始の気分です♪
日曜日の朝は恒例の「とねっこ保育園卒園式」でのお祝いの演奏。
もう何年になるかな?
少なくとも10年以上。
今回はバッハの無伴奏を演奏。と言っても、1曲のみ。
赤ちゃんを含む幼い園児がいる保育園でバッハなんて大丈夫?と
少々心配もありましたが、チャレンジです。
とねっこ保育園のホールは3階まであるかと思うような高い天井、
漆喰の壁、檜の床、とても広々としていてよく響くのです。
ここでパルティータ3番のプレリュードを弾いたらどうなる?
は以前から興味があったこと。
会場が完全に静かになるのを待って弾き始めると、
約5分の間子供たちも本当に静かに集中して聴いてくれました。
弾き終わった直後に「わあっ!」という感激したようなお母さんの声も聞かれ、
何とか役目を無事終えたかな、、、と安堵しているところです。
一番最後のフレーズを「天まで届け!」とイメージしていたのが
伝わったのかもしれません。
ぼんやり過ごしていたので準備のスタートが遅れ、
実は先週焦っていました。(*_*)
なので、骨折療養中の娘の傍らで練習を中心に据えて生活。
練習って細かいことを追求することなので、他人は聴いていて面白いとは思えない。
会社から帰って来た夫が練習を耳にして「曲が聴きたかった」と言ってました。
部分練習、音程練習、リズム練習などでは曲にはなってないのよ。。
でも、それを欠かして本番はできません~。
先生もパリからお帰りになったので、先日のレッスンにもバッハを持って行きましたが、
ある程度は流れを作っていたとはいえまだ途中の段階で
先生からは「なんだかピアノみたい。エチュードっぽいわよ。もっとフレーズを考えて」と言われ、
ごもっともです。。
でもまだその前にやらなければならないことがある、、、の状態で、
楽譜と頭の中を整理して何とか本番。
今回 幾何学模様を音で織るというイメージを抱いていましたが、
いやいや やっぱり人間の生命の躍動を音で表現する方が
バッハらしいと頭を切り替える。
曲目解説としてプリントアウトして園に貼って来たものは以下のような文章。
以前に「今日弾いた曲の題名なんですか?」と聞かれたことがあって以来、
掲示するようにしています。
曲の名前や作曲家も覚えてもらえると嬉しい。
・・・・・・
ヨハン・セバスティアン・バッハ作曲
無伴奏パルティータ第3番 より 「プレリュード」
バッハは約300年前のドイツの作曲家で、
特に教会音楽の分野に多数の傑作を残しています。
この作品は、バッハがケーテンの宮廷に仕えていた頃に作曲されたソロヴァイオリンのための6つの組曲(ソナタ3曲とパルティータ3曲)の中の最後を飾るもの。
「パルティータ」とは組曲のこと。
そして「プレリュード」とは、前奏曲という意味。
つまりパルティータという物語の始まりです。
バッハの第3番のパルティータは、全部で7つの舞曲で構成されています。
どんな踊りが繰り広げられるのか?
1曲目の明るく勢いのあるプレリュードが、このパルティータ全体の性格を呈示します。
本日演奏のプレリュードは約5分ほどの短い作品ですが、
138小節の中に1656個の音符が躍動します。
常に動きまわる音たちは上昇、旋回し、活発で、生命力に溢れています。
バッハは素晴らしいオルガニストとしても活躍しましたが、
このプレリュードは教会のように残響の多いホールで演奏されると、
単旋律でありながら響きが重なり合って、
独特な世界を創り出すことができます。
春の勢いとも重なるような生命力溢れるヴァイオリンソロの作品。
音が織りなす世界をお楽しみください。
・・・・・・
~とねっこの北側の窓から見える景色。手つかずの自然とはこういうこと。そんな場所に建つ。~
こんなイメージを用意して会場に着きましたが、
卒園式で子供たちの気持ちを尊重して自由な保育を約束する
とねっこらしさを感じているうちに、さらにイメージが拡がって来ました。
卒園式の日、園の壁には園児たちの絵が飾られます。
どの子も自分を表現しようと絵の具に心を託します。
それを見ているうちに、
会場の空気を感じているうちに、
新しいものが芽生えてくる。
私もこの場で一緒に呼吸し、影響を受ける。
演奏って相互作用ですね。
演奏前のスピーチでは「子供たちの自由さに触発されて、
エネルギーの動きを音で表現したい」という内容のことを話したと思います。多分。
用意してきたものではなく、
その場のインスピレーションで自由に弾いて楽しかったけれど、
その分傷も生じました。
もっと練習しないと、と反省も当然。
毎年呼んでいただけるというのはとても有難いことです。
楽しみに待ってくださっている園のために、
来年はもっと良い演奏をお届けできるよう頑張らねば、と改めて思う。
お土産に手作りのお弁当もいただき、うららかな春の日差しを浴びて帰る。
私の春は、いつもこの卒園式演奏から始まる。
園長の“しがちゃん”こと志賀先生、“こまちゃん”こと小松原先生。
中身は驚異的に若いとはいえ、実年齢はどんどん高齢になっていかれる。
これからもお元気で、子供たちの楽園を続けてくださいね!
先週末息子が結婚式の準備で帰って来ていました。
話すことも多くて寝るのが遅くなる。
骨折以来娘は夜中に布団を何度も蹴るのが恒例となり、
布団をかけなおすのに目を覚ましていて完全寝不足続きの私。。
本当はお疲れモードです。
そして息子と披露宴で一緒に演奏しようということになったので、
夕食後は練習会を行う。
もちろん、せっかく帰省して来ているので美味しいものも食べさせたいと母は思う。
ということで、卒園式演奏を終えて帰宅後生徒さんのレッスン、
その後すぐにパエリアとパフェを作って食べてもらい、駅まで見送る。
母の時間と音楽を同時に楽しむ週末でした。
守谷駅はただいまモクレンが見事に咲いています。
次々に花盛りとなる日本の春は美しい!
このところこのブログのココログがリニューアルに伴って不具合が生じ、
ブログをアップすることができない状態だったそうです。
見え方が変わったでしょ?
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