« 対比から生まれるダイナミズム! | トップページ | 3・3・3 »

2019年2月22日 (金)

The音階




本日は、2月の「つくば朝のサロンコンサート」に行って参りました。



 

平日は出掛けられないはずじゃなかった?

いえ、夫が休暇を取ってくれたんです(^^

 

 

Dsc_2631



~うちの庭の一番花、まんさくが咲きました!

今年は花芽が多いと思って見ていたけれど、昨日気が付いたらこんなに♪

春ですね~♪~

 

 

 

今日は、今期の朝コンで一番楽しみにしていた「トリオ・ゼフィール」の演奏。

しかも、しばらくこのトリオは活動がお休みに入ると聞き、

ますます聴きたい。

でも、ギブスで不安定な娘を連れて出歩くのは不安。

もし発作が起きて倒れたら大変!

、、、残念ながらあきらめていました。

 

 

 

月曜日、夫が帰って来て「今週の金曜日、通院で休暇を取ったよ。

朝コン行きたかったでしょ? 午前中出かけたら」との言葉。

わ~~ありがとう!!なのです♪

 

 


 

秋にはFBで文句のコメントを書いたこともあるけれど、

基本家族思いで優しいうちの夫のお陰で、

私はささやかな音楽活動が続けられ、コンサートを聴きに行くこともできていて、

感謝感謝です。

 

 

 

FBに書いた「激怒」のコメントも、

男性脳と女性脳の違いから来るものだ、、、と理解出来たら、

な~んだ、、、と思えるようになりました。

福岡時代の先輩に教えていただいた「夫婦脳」という本、役に立ちます!

AIの研究者 黒川伊保子さんが書かれたもの。

とても面白いです!

世の夫婦が幸せに暮らせる秘訣が何かしらあると思いますよ。

 

 

Dsc_2637






 

さて、表題の「音階」。

つまんない、、、と思う単語です。

でも、曲って音階や分散和音を切り取って作られているようなもの。

これなしでは成り立たない。

でも音階練習なんか大嫌いでした。若い頃は。

しかし、年を取るとその重要性がひしひしとわかる。

車も車検があるように、人間も健康診断を受けるように、

技術もメンテナンスが必要です。

 

 



Dsc_2626

 

~最近みつけた「ハイフェッツの音階」。

ヴァイオリンの神様と言われるハイフェッツは、最後まで衰えなかったそうだけれど、

彼はすごく音階練習を大事にしたと聞いていた。

その意味が詰まった本。

ハイフェッツの弟子によるもので、1つの音から始まる音階につき5ページの驚きの内容。

只今ぼちぼち取り組み中。~

 



 

若い頃は元気や勢いでできていたことも、歳を取るとできなくなる。

身体が硬くなる、筋肉が衰える、感覚が変わってくる。耳も?

そして、物忘れもひどくなり、暗譜が心配!

よく思わぬところでコケる。。





でも、衰えだけでなく、見えなかったものが見えるようになり、

聞こえなかったものが聴こえるようになったために

良い方向に変化していることも大いにある。

とにかく、昔とは違う。

 




 

スケートも卓球も野球も、将棋だって、

若い人の活躍とその才能は輝くばかりのまぶしさ。

音楽の分野でもそれは同じ。

若い人の方が平均的にずっと上手い。

上手い人は、さらに驚くほど上手い。

人間は進化している!と感じる。

 

 



 

じゃあ、年取ってきたらどうしたらいいの?という問いには、

年齢と経験を重ねた中身で勝負!と言いたいけれど、

それだけでも済ませられず、

やっぱり技術のメンテナンスの必要性はひしひしと感じる。

 

 


Dsc_2544

 

~こちらは大学時代に先生にいただいた手書きのアルペジオのフィンガリング。

伝説の名(鬼)教師ガラミアンのメソッドによるものだそう。

もしかしてガラミアンの文字?と思うとちょっと嬉しい。(勝手に喜んでいるだけ)

一つの音から始まる6つの和音の分散和音。

5つに見えるけれど、1つ目は長三和音と短三和音で同じフィンガリング。~

 



Dsc_2545

 

 

~同じくGから順番にずっと続いていく音階。

この音階と分散和音を全部やると、とりあえず20分のメニューになる。

その日によってメニューを変えないと、基礎練習だけで日が暮れそう。。~


 

 

 


ここ3年ほど初心に返っての基礎練習に取り組んでいます。

きっかけは、3年前の3月にあるサロンコンサートでの演奏後の質問コーナーで、

オーケストラで活躍しているその演奏家に

「日頃はどんな練習をしているんですか?」の問いに対する答えを聞いてから。

 



 

その方は首席のポジションに居ながら、

「曲よりもエチュードを練習しています」と言われた!

驚きでした!!

 

 

 

だって、オーケストラの仕事って、ある意味オールマイティーを要求される。

好きな曲、得意な曲だけ弾いていれば済む世界ではなく、

来たもの拒まず何でも弾けないといけない。

初見力もハンパなく養われる。

オーケストラ奏者こそ、プロ中のプロなのです。




 

 

もちろん、1stヴァイオリンだったら高い音域や、

大きな跳躍音程を伴うポジション移動が頻繁にあるとか、

2ndヴァイオリンは伴奏形が多いので移弦が得意になるとか、

役割による使う技術の偏りはある。

そしてオケではおよそ重音(和音)を弾くことはない。



 

 

真摯に取り組む方だからというのもあるでしょうが、

向上心と共にそういう偏りによる衰えを防ぐためにも

基礎練習は欠かせないのだ、、、と悟りました。

 

 

 

私も若い頃弾いたような曲は、もう本番には乗せない。

自分のためには練習していても、お客様にお出しするにはどうかな?と思うものは、

もうやめておこうと思う。(一度、大いに失敗したことがあり懲りた、、、(*_*)

超絶技巧は、得意な若い方にお任せです。

 

 

Dsc_2627


~これも最近みつけた セヴシックの「分析的練習」というCD-ROMs

私が買ったのは、ブラームスのヴァイオリン協奏曲。

協奏曲しかなかったから、、だけれど、

この曲は大学の卒業試験で勉強した思い出の曲でもあるから。




1520小節単位で区切って、具体的な練習方法の楽譜が12種類提示されていて、

その発想法が興味深い。

内容は音程の取り方中心ですが、

まずは取り組みやすい第2楽章から研究中。~


 

 


室内楽で使う技術は限られていて、

特に古典の作品は高い音域は使わず、下のポジションだけで済んでしまう。

しかし、細かいクオリティの追及は古典の作品ほど必要で、ものすごく気を遣う。

そんな感じで、作品ごとに、時代ごとに、要求されることは違ってくる。

 


 

 

けれど共通しているのは、基礎練習はやっぱり大事だと思うこと。

私のように、勧められて11歳からヴァイオリンを始め、

最初の頃はやる気もなく大して練習していなく、

2の時に自分のあまりの下手さに嫌気がさして猛練習を開始した人は、

すっかり出遅れていました。。



 

 

しかもその後結婚して、下の娘が生まれてから

(というか、上の長男が生まれてからすでに)

どっぷり主婦になって音楽から遠ざかり、

完全に弾かなかった期間が長いと、

すっかり忘れてしまったこと、

すっかり失った筋肉と感覚が多すぎる。



 

 

重い障害のある娘の療育中心だった生活から再び音楽活動再開して、

最初は音楽ができるだけでも幸せで♪ で済ませていたけれど、、、

そんなんじゃダメ!と思ったのが、3年前。

 


 

もともとできていなかったことも多く、

もう一度基礎から!と思うのは当然なのです。

でも人生経験を積んだものが音になり、

総合的には圧倒的に今の方がいい。

年を取ることは決して悪くはない。

努力を続ければ未来は明るいと信じている私です。







前述の黒川伊保子さんの本「成熟脳」にも、

脳の本番は56歳から始まる!余計なものを脱ぎ捨てて、

人は年齢を重ねるごとに進

化していく!と希望の言葉が満載!

ごく勇気づけられます。


 

 

 

3年前のその時にも娘が骨折で自宅療養だったので

自分の身体のケアをすっかり忘れ、

気が付いたらひどい五十肩になっていた。

というか、長らく弾いていなかった身体でいきなり弾いて、

変な筋肉疲労やら、こわばりのまま弾いていたのも原因の一つ。






3年前の6月は、続けて10分しか弾けないほど左肩が痛かったけれど、

肩の治療とリハビリ(鍼とマッサージ、病院リハビリ)を続けながら、

ひたすら基礎練習の日々を始めた。



 

 

その3か月後に、初のR.シュトラウスソナタ本番。

けっこう、大胆なというか無茶なことやってます。。

当時は基礎練習だけで休み休み計3時間とかやっていたけれど、

今もいろいろ魅力的な教材にめぐり逢い、

探求の道は続いています。


 

 

 

もちろんただ一人でやるのではなく、

トリオでお世話になった長明氏に紹介していただいた渡邊篤子先生にご指導いただきながら、

左手の指の落とし方の質感を変える、

弓の持ち方も変える、

何もかも少しずつ変え続け、自分なりの手ごたえを感じています。

自分では客観的に見えない、およそ気が付かないことを教えていただき、

先生に教えていただけることの有難さは計り知れません。



 

 

今年9月の自主企画コンサートは、

お世話になっている渡邊先生と長明氏の演奏会を企画いただくさせて予定。

私もちょっと弾かせていただきます。

日程はあと1か月後には決まります♪

㋈半ば過ぎの予定。



 

Dsc_2635


~演奏は、身体と精神を使って表現するもの。魂もともいえるかもしれない。

頭の部分、楽譜の分析や理解の元となる知識、和声感覚は技術とはまた別の勉強。

昨年末から「バッハコラール集」の初見(ピアノ)で

和声感覚を上げる試みをしているのだけれど、

娘の骨折以降ピアノにはご無沙汰で、

40曲目で止まっている。。~






そんな感じで、本番が遠いとひたすら基礎練習だの、

譜読みだの、弾く予定のない曲を練習したり、、、という探求の毎日。

先日関西に住む息子は「じゃあ自宅療養に付き合っている今は、ひたすらさらっているの?」と尋ねてきたけれど、

娘のことが気になってそうもいかず、練習時間は限られておりました。

ようやく骨もくっついて来てちょっと安心できるようになり、

頭を打った後遺症もないように思えるようになり、

さらに今日のトリオゼフィールを聴いて、

よし!安心して練習しよう!と思った。




 

 

仲間の演奏からは刺激をたくさんもらいます。

今日は朝コンメンバーに会えたのも嬉しかった♪

有難いことばかりですm(__)m

そろそろ次の本番421日(日)茨城桐朋会コンサートのリハーサルも始まります。





Dsc_2634



~昨日手作りの美味しいパンと共に、友人よりいただいた切り絵の小鳥シール♪キャー嬉しい!

どの楽譜に貼って目印にしようか~~と楽しんでいます~

Dsc_2632

~ハーブティーと共にいただいた小鳥ノートと、手作りのビーズストラップ。小鳥付き。

もう嬉しすぎる♪

友人の皆さんの優しさのお陰で私は生きています! ありがとう♪~

最後に、、、

今日のお昼夫と娘はまんぷくラーメンでお昼のはず。

朝ドラ「まんぷく」で即席ラーメンの発明が完成し、今話題のチキンラーメン。

うちもこの前の日曜日のお昼はまんぷくラーメンでした。

日曜日はラーメンに温玉と、

ブロッコリーとひき肉とひじきのオイスターソース炒めとしゅうまい。

Dsc_2620

これ久しぶり。40年ぶりとか?

« 対比から生まれるダイナミズム! | トップページ | 3・3・3 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: The音階:

« 対比から生まれるダイナミズム! | トップページ | 3・3・3 »