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2018年11月 1日 (木)

東山魁夷展・1



久しぶりに気持ちの良い秋晴れが続く関東地方。

雲一つない快晴に、心も平和を感じる毎日です。



 

 

今日は国立新美術館で開催されている東山魁夷展へ。

東山魁夷生誕110年を記念しての展覧会で、

唐招提寺の襖絵を初めて見ることが出来ました!





Dsc_2295

 

 

ご一緒していただいたのは、年上の素敵なお友達久美子さん。

(私はなぜか、久美子さんというお名前の友人知人が多い)

去年からFBを通してお友達になり、お人柄に惹かれて2回目のデートです♪

何よりもお互いに東山魁夷が好きとなれば、一緒に行くならぜひこの方!に決まり。

絵は音声ガイドを頼りにお互いマイペースで観て、鑑賞後のランチをご一緒し、

聞き上手なお姉さんの前でついつい話が弾みました。(^^




 

 

興味が近いところによりあるので話題に事欠きません。

私が出かけられる時間は、娘が施設に行っている間の日中7時間ほどなので、

1430の電車に乗って帰るまでの短い時間でしたが、

短いからこそ大事に感じるお出かけを愛おしむ。





 

 

東山魁夷は亡くなった父が好きで実家には画集があり、

高校生の頃好んでよく眺めていました。

画集に載っていた画家本人の言葉もしみじみ良い。

特に好きだったのは、阿蘇山を描いた「残照」や、

「道」そして「白い馬」のシリーズ。

大学生の頃に上野であった展覧会を観て以来なので、

今日はその後の新しい作品にも初めて出会いました。

「懐かしさ、、」が今日の気持ちを最も言い当てているかもしれない。




Zannsyou


~「残照」1947年作~

 

 

東山魁夷はわかりやすいシンプルな構図と色使いが特徴。

日本画というものを誰にでも身近に感じさせてくれる国民的な画家。

最初の展示「月宵」は、もう少しメルヘンチックにしたら葉祥明氏の絵にもなりそうだし、

「晩照」の赤黒い色彩は紬のように感じたり、

「山かげ」の画面中央を曲がりながら流れ落ちる白い滝は、

まるで人体の骨のようだと思ったり。(このところ娘の骨密度が気になる母なので、、)

まあ心の中で勝手なことを連想して楽しんでいたりするわけです。最初のうちは。





 

でも、それだけ自分に近いところに感じているとも言える。

難しくてわからない、、、で終わることなく、

素直に心に響き、感想がどんどん溢れてくる。

来場客は私よりも年齢が上の方が多かったけれど、

皆さんしみじみとご覧になり、

進むにつれて会場は心安らかな空気になっていったように感じたのでした。



 

 

静かな満足感。

美しい日本の原風景。

そうだよね、、、と思える安心感。

心の平和がそこにはあったように思う。



 

 

各部屋ごとにテーマが分かれ、各時代の作風を辿り、

東山魁夷の人生を絵と共に見ていく。

早くから揺るぎない名声を得ていたにもかかわらず、

唐招提寺の襖絵を完成させるまで、

自分には才能がないのでは と悩んでいたというから驚く。

こんな第一人者が!





 

唐招提寺御影堂障壁画は、現地を再現してある見事な展示。

東山魁夷は10年の歳月をかけて、この作品に全身全霊で打ち込んだという。

障壁画一つ目の部屋の海の襖絵を順番にL字に辿りながら最後まで来ると、

そこには波が打ち付ける砂浜があり、

見る人は海の中にいたのだと気が付く。




 

 

次には水墨画で雲と霧に見え隠れする山々の中に入る。

その次には現れるのは唐招提寺開山の鑑真和上の故郷中国の山々。

そして次に風にたなびく水墨画の柳。

ここに佇みながら、なぜか目の奥がジンジンしてきて涙がじんわり溢れ,

鼻の奥から熱い空気が込み上げてくるという体験が沸き上がって来た。




 

音楽とは違う感動。

絵は目から入って来るからなのか?

こんなこと初めて。

東山魁夷はどれもとても静かな作風が多い。

朝靄がかかったような色彩。

人がまだ起き出していない時間に、独り自然の中に立つ。

朝の祈りの時間。

ひんやりした時間帯の空気には厳しさと静けさも詰まっている。

そして観る側も自分自身と静かに向き合う。


 

 

 

けれど、この柳の襖絵は動的だった。

動いて周りの空気を撹拌して、私を巻き込んだ。

絵の前に立っているのではなく、

絵の中にいるようだ、、、と思った。

画家も何度も全体を眺めては考えたのだろう。

観ている一人一人が、完成の印を押していいかじっくり考える画家と同じ位置に居た。

人がたくさん居る会場なのに、見進めるうちに

一人画家と向き合うような気持ちになる。

 

 

 

つづきます。



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~お土産に来年のカレンダーを

2019年は1年間ずっと魁夷さんと一緒♪~

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