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2018年9月 2日 (日)

いつか見た青空

本日のタイトルは、私が月1回鍼治療でお世話になっている

黒澤絵美先生が上梓された著書のもの。

「本が出たんですよ」と伺ったのは、今年5月か6月。

ちょうど一番忙しい時期だったこともあってそのままになっていましたが、

先日ようやく1冊分けていただいてきました。


 

 

8月の鍼治療のすぐあとが草津旅行だったのでそれに持参し、

娘のお昼寝のお供の際にまずは興味があるタイトルからパラパラとめくり始めたところ、

止まらない!

「お勉強」の本だとお昼寝の隣で読んでいると、

私の勉学欲よりも強い彼女の睡眠の脳波につられて、

そのうち気を失うことも多々あるというのに、

「いつか見た青空」だと面白くてつい読み進んでしまう。

毎日娘の隣で夕方横になって少しずつ読んで、ようやく読了。

タイトル通りの青空を心にいただいたという清々しい気持ちで一杯です。

紹介せずにはいられない!




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~本の帯には「走る喜び、書く楽しみ 視力がなくても心豊かに生きている」とある。

表題作「いつか見た青空」は、第12回小諸・藤村文学賞優秀賞受賞作。

高遠書房から出版~



後日の9月6日、第21回自費出版文化賞の

エッセー部門賞を受賞されました!

おめでとうございます!!




 

黒澤先生 若い頃はイラストレーターのお仕事に就き、

その後徐々に視力を失ってしまった。

障害を受け入れる時が一番大変だったと何度も伺った。

私もそうだった。

娘は1歳になってようやく首が座ったというのに、療育手帳を取ることに抵抗を感じた。

障害者の烙印を押されたくない、何とか私の手で健常にしたいともがいていたあの頃、

きつかった。

著書の中で、私の知らないたくさんの苦労や日常の喜びも改めて知った。

治療を受けながらお互いのいろんな話をする。

私も障害児の母だからか、私たちには障害を抱えて生きる者同士の共感、

どこか連帯感みたいな空気がある。

 



しかし目が見えなくとも、何と心豊かに生きておられることか。

心地よく響く落ち着いたアルトの声。

じっくり考えて出てくる言葉。

体験に裏打ちされた話の数々に耳を傾け、

私も自分の困っていることなどつい相談したくなる。

身体の治療でありながら、気持ちの整理も手伝っていただいている。




 

黒澤先生は、フルマラソンのランナーでもある。

走るのは短距離も長距離も苦手な私には想像がつかない世界。

最初にひどい五十肩で訪れた時先生は「今が一番健康です」とおっしゃった。

なんか体調悪い~とか、体力筋力が落ちてどうにかしないと、、、

などと焦っている私とは大違い。。

先生の口癖は「冷え取り、半身浴、足湯をしっかりと」というもの。

私も足湯器を買い、レッグウオーマーを愛用し、

夏は27度のエアコンの中に居てもハイソックスを履き、

冷え取りの信者になっている。(笑)

お陰で前よりも元気になっている。(感謝!)

冷えは万病の元ですね。



 

 

本の中には治療の時に生で聞いた「ニューヨークマラソン」の話しや、

マラソンの応援に駆けつけてくれる「ウサギのおばさん」こと萩谷さんの話が出てくる。

萩谷さんはうちの娘がとてもお世話になった方で、共通の友人の一人。

真っ先にそのページを開いて読んだ。

ウサギに扮装して黒澤先生を応援する萩谷さんの楽しそうな顔、

その声を聞いて姿を想像し、笑顔になる黒澤先生の顔が目に浮かぶ。

何だか頭の中に私独自の映画が上映されているように。

そして私も楽しい気分になってくる。




 

黒澤先生のお母さまは車椅子を使っていらっしゃるけれど、

いつも声が明るい。

そして去年、今年と萩谷さんのガイドの元、先生親娘、お友達の視覚障害の方が

私のコンサートに多数来てくださった。

感謝!



 

 

先生の本を読んでいるとあまりの描写の生々しさに、

本当は見えているんじゃない?と思う瞬間がある。

多分私が本を読むときに頭の中に自分の想像力が勝手に景色を浮かべるように、

先生も傍に居る人から聞く周りの描写を心の目で見ているのかな。

文章からは、見えている人よりも細部までありありと豊かに感じているのが伝わって来て、

読んでいて一緒に観てしまうのだ。

どこに視覚障碍者とそうでない人を線で引いてしまう必要があるんだろう、、と

考えてしまう。

人は見たいものを見、聞きたいことしか聞いていないといわれる。

ありのままを見えている人、そのとおりに聞こえている人など一人もいない。

自分の経験のフィルターにひっかかったものは強く印象に残り、

そうでないものは薄く靄がかかってしまう。

あるいは全く記憶に残らない。

ならば自分が健康で豊かであれば、世界は輝いて見えるということかしら?




 

そして周りを囲む友人や協力者との豊かな関係にも惹かれる。

治療で訪れる人との会話、マラソンで訪れる開催地の空気や匂い、

お友達と出かける様々な場所。

大地をしっかり踏みしめ、自然と人と多くの交わりを持ち、

活き活きと過ごしていらっしゃることは、声から十分に響いて来る。

言葉ではわざわざ言われなくとも、周りの人への感謝の気持ちが滲むように

伝わって来る。

黒澤先生も有難いご縁を持てた素敵な方の一人。




 

許可をいただいて、「いつか見た青空」から最後の文章を転記させていただきたいと思います。

これは先日肉声で先生から伺った言葉と同じで、私をハッとさせた。





 

「時代は難しい局面に向かっている。

ちっぽけな私たちの力ではどうにもならない問題が山積だ。

私たちにできることといったら一人一人が命を輝かせて

この世を照らし出す光となることだけだ。

友人たちと手を振って別れながら、今日一日出会ったすべての人を愛おしく思った」 

 

「いつか見た青空 <記念日>」 より




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うちの娘は日常的なてんかん発作のせいでぼんやりしていることが多く、

介護度4で食べること以外は全て介助が必要。

でも手はかかっても、親にとっては何よりも愛おしい存在。

彼女は彼女なりに精一杯生きている。

学校でも施設でも、体調が良い時の彼女のとびきりの笑顔はいつも人気者。

長生きしていれば誰もが自分では望まなくても、

介護される側になるかもしれない。

思わぬ事故や病気で障害という問題も介護も、

いつ誰の身にも起きることかもしれない。



 

「この世の中には必要のない人なんていないんです」も先生の口から何度も聞いた言葉。

ありがとうの気持と共に、私も深く頷く。

これからもどうぞよろしくお願いいたしますm(__)m



 

 

黒澤治療院(鍼 マッサージ)

取手市戸頭393  めぐみ幼稚園そば

0297782154



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