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2018年9月

2018年9月29日 (土)

台風到来





またまた台風が近づいています。

このところ何事もなかったからほっとしていたのに、

猛烈なのが来ると思うと構えます。

散々報道ですごいのを見ているとこわ~い。。

台風の影響と激しい気温変化のダブルで、うちの娘は久しぶりに喘息の発作が出ています。

木曜日の夜からゼイゼイしながら熱も38.4℃出て、

夜中も110くらいの早い呼吸音とゼイゼイ言うのが気になって眠れませんでした。





 

吸入器の使い方も忘れるほど久しぶりで、

以前学校の宿泊学習用に作った写真入りのマニュアル表を、自分が見て思い出す(笑)

インタールも一日何回使っていいのか忘れたので、ググってみる。

それほど久しぶりなのです。

2種類のぜんそく薬を混ぜて使うのに、インタールは果たして消費期限内なのかもわからず。。

 




忘れたころにやってくるのですね。

持病を持っている人は非常事態の時には本当に厄介で、

だから日頃からしっかり備えをしておかなければならない。

なのに、喘息のことはすっかり忘れかけていました。

ネフライザーの携帯充電器はほとんど使ったことがないのに壊れている!

即新しいものを注文しなければ。





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~昨日の久しぶりの気持ちの良いお天気は、二人で横になってレース越しに見ていました。

木洩れ日は病気の子にやさしい。~

 



 

うちの強みは、血中酸素濃度(SPO2)を測る器械を持っていること。

知人から譲り受けたのですが、

通常の時のSPO2 と、てんかん発作の時のSPO2と、もちろんぜんそく発作の時のSPO2と、数字で見れるのはすごく安心です。

数字よりも様子、顔色、呼吸の感じ、身体から伝わるものはもちろん重要ですが、

エネルギ-の幅が小さく話ができない子の内側を知るには、

数値というのは頼りになる。

客観性は時には主観に覆いかぶされて、判断を誤ることもあるから。





 

階段を上がると確実に悪くなるので、ここ二晩リビングで寝ています。

昨晩も元気そうに見えたのでお風呂に入れて2階の寝室で寝ようかと思っていたけれど、

測ってみたらSPO292%しかなく、見かけより悪いことがわかってもう一度テレビの前に布団を敷きました。

病院では95%以下では退院させてもらえず、かといって95ではぎりぎりなのです。

私も実はいつも96で血中酸素が低い。

だから疲れやすく感じるのかな。

これがその器械。

指に付けて測ります。

吸入後なので95ありOK



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てんかんとぜんそくの二つの発作を持つうちの娘ですが、

意外にそれ以外は元気。

めったに風邪も引かない。

今回は珍しい。

発熱は、東日本大震災の3日前に38度出て以来、つまり7年ぶり。

あの時は特に喘息でもなく知恵熱?のような感じだった。

熱が出るとてんかんの大発作も来るか!と構えましたが、セーフでした。

ああドキドキする。 

でも本人は、大事に大事にされて、ニコニコ嬉しそうで気分は元気です♪

笑顔は親への安心のプレゼント。

ありがとうね。





 

我が家では一足先に娘の台風が吹き荒れていましたが、

気象の方の台風も近づいています。

新幹線並みの速度で夜中に関東を通り抜けるようで、

朝起きたらどうなっているか?ですが、

どこも無事でありますように!





 

そんなこんなで心配ごとがいろいろ、、、でも、良いことも♪

親友からメールが来て、101日のサントリーホールでのヴェンゲーロフのコンサートの招待券が回って来ました!

なんてラッキー!

マキシム・ヴェンゲーロフは、100年に一度と言われるヴィルトゥオーゾヴァイオリニスト。

チケットもSS席は¥23000! 一番安くても\10000.

お値段もスペシャルなヴァイオリニスト。

しかも、2本のストラディバリウスを使ってという試み。

プログラムは、ブラームスのソナタ第1番と、第2番。

まあ「雨の歌」を聴ける!




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夏は往年の名ヴァイオリニスト サシコ・ガヴリロフ氏でグリーグの3番を聴け、

今度は現在の世界最高峰のヴァイオリニストでブラームスの1番が聴ける。

何を聴いても勉強になりますが、勉強したてのものだとますます吸収できるものがあるので、この巡りあわせには感謝しかありません。

どうぞ台風が無事に通り抜けてくれますように!!



 

今週は金曜日に、かねてから一度は聴きたかった

チョン・キョンファ、チョン・ミュンフン姉弟の共演で、

ブラームスのヴァイオリン協奏曲を聴きにサントリーホールに行くので、

スペシャルの1週間となりそうです。

こんなことめったにない。

芸術の秋、満喫します!

感想は多分来週末にまとめて。




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さあ娘をお昼寝させて、私は別室で練習しよう♪





 

2018年9月23日 (日)

秋の休日




連休が多い今年の秋。

お彼岸の今回は第2段。

夏はどうかなりそうな猛暑で、大きな災害も度々あって心も疲れ、、、、ましたが、

このところの秋の空気に癒されます。

何気ない毎日のささやかな幸せを大事にしたいと思う心は、優しい秋の空に慰められる。




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この連休中、夫は田舎に帰って両親の様子を見に行ってもらっています。

頭はとてもしっかりしている二人ですが、さすがに身体はそれなりに年を取って来て、

遠いと様子がわからず心配が空回りします。

出来る時に少しは親孝行の真似事でもできるのも幸せなこと。

娘と私はお留守番。



 

この夏の酷暑と異常気象、台風で、例年だと夏は調子良いはずの娘も発作が多く、

このところお腹の調子もちょっと、、、で

(ここのところヨーグルトを毎朝食べるようになったのが合わないのかも ← もともと乳製品にアレルギーあり → やめてみる → 今日はOK)、

なかなか安心できない日々を過ごしています。





慣れてはいるので何とか滞りなく毎日を送ってはいますが、

本来なら太平洋高気圧が張り出して安定している夏は、

心配がないはずだけれどなあ、、、、。

でも施設では他のてんかん持ちの皆さんも似ている様子なので、

仕方ないとするしかありませんね。





 

それに反して私は体調の良い夏を過ごし、久しぶりに元気です!

基本夏は元気、冬が苦手。

そして春に向けて眠いとか憂鬱傾向になるのが一年のサイクル。

この夏、しょうが酢、にんにく酢、バナナ酢など、酢に漬けたもろもろが良かったのかな?

娘も同じく食べていますが、てんかんには効かないですね。





 

障がいがある子にはプラシーボは効かないので、気の持ちようで良くなることもない。

何が本物なのか?は障害のある子に聞くのが一番かもしれません。

少し手助けしてくれるものはあるけれど(うちの娘の場合ラヴェンダーオイルとか)、

その意味では、難治性てんかんに本当に有効なものはなにもない。

散々「これを飲んだら?」「あそこに行ったら?」と親切な方々がいろんなものを紹介してくださいましたが、もういいです。

ひたすら観察して細かく対応していくしかない。

お陰で少しは理性的な対応ができるようになってきたかな。

 

ついつい日々起こるてんかん発作のことばかり気にしているため、

やたら発作のことを書いてしまいごめんなさい。 m(__)m

 




ということで、夫が留守の間の発作はますます構えます。

もし地震とか起きたら大変!

その時は、だれか~助けて~!の気分です。。

 

先週は夫にご老体になったバラの剪定等を頼み、からまったヘクソカヅラがなかなか風情があったので家に入れて、テーブルの上で楽しみました。

生の緑があるとそれだけでテーブルが生きいきしてきます。

近くのパン屋さんでエビカツバーガーを買って来て、サラダとヨーグルトを用意しただけでも、緑のお陰で素敵に見えるから不思議。

今本番が近くないので気持ちにも余裕があり、こんなことを楽しんでいます。



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スーパーで買うより安いからと、

夏はプランターに紫蘇とバジル等を植えて必要な分だけ摘んでくるのに、

今年はすっかり苗を買うのを忘れていて、

最後に一つずつ残っていた紫蘇残っていたイタリアンパセリを育てました。

(前にも書いたよね)

ところがある日のこと、朝にはしっかり茂っていたのに

夕方シャッターを閉める時には丸裸!

こんな芋虫がいたのです! 3匹も!

初めて見たこのアゲハの幼虫はとても鮮やかだったので、つい写メに収める。

ユニークだぁ。



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それから3週間たち再び食べごろに育ち、ようやく我が家の食卓へ。

香りがいいからシンプルな塩コショウ味がいいかな?と思って、

鶏胸肉とシメジを炒めた上に乗っけてみた。

でも、ふと思う。

イタリアンパセリたちは、人間に食べられるのと、

綺麗な蝶になるのとどっちがいいんだろう?

生まれ変わる命たち。

山椒などの香りが良い葉っぱを好むアゲハは美しい。

優雅にひらひらと舞うのと、歩き回る人間と、、、。

せめて人を元気にする言葉、美しい音を奏でなければ、

アゲハに負けてしまうかな?などと考えたりしていました。





 

昨日は側弯症もある娘を月1回のカイロプラクティックに連れて行き、

“守谷にホールを!”の署名活動のお願いに行ったり、

お昼はバーミヤンで安くあげて(ここで働いている友達が来店を喜んでくれた♪

割引券ももらって早速使う。ありがとう♪)、

ヨークベニマルで食料品の買い出しをして帰って、

けっこう娘は連れまわされました。

そのせいか?夜はちょっと重めの発作。

お風呂に入らずに寝てしまいました。ごめんね。





 

今朝は平日と同じ時間に目が覚めて、

10時に壊れた食洗器を入れ替えるためにリフォーム業者に下見に来てもらう。

このところつい、若い男性には歳を尋ねたくなる。

息子と同じくらいかな?と想像してしまう。(変なおばさんですみません!)

その後傷んできたスイミング用の水着を買い替えにスポーツデポへ。

イオンタウンをぐるっとまわってお散歩とし、

家に帰ってお蕎麦のお昼ごはんを作る。(錦糸卵、茹でたほうれん草、おろし大根、小葱、刻み海苔を乗せて。別皿でシューマイとトマトやキュウリと大根の麹漬けも)

小鳥もたくさん出してあげて、女3人のんびりした週末です。ピピも女の子よ♪


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明日娘は通常通り施設に行くので、

私は午前中生徒さんのレッスン、

午後は近くの高野公民館での伊奈特キャラバン隊公演に参加。

伊奈特キャラバン隊は、知的障碍者の理解と啓蒙のための体験を含めた公演会。

レギュラーメンバーはとても活発に活動していますが、

私はごくたまにしか参加できずごめんなさい!なのですが、

たまに行っても温かくウエルカムしてもらっています。





 

この前、公演前の母同士の話しがおかしかった。

各家庭それぞれ言葉が話せない子ばかりですが、

スーパーに一緒に行くと、知らない間に和牛ステーキ肉をかごに入れられていたり、

アイスが余分に入っていたり、、という話。

「これ買って♪」と言えない子たちは、そっと行動で意思表示をするのね。

もちろん、レジを通る前のことですから問題ありません。

子供たちの心の様子を聞いてほほえましくなる。

うちの娘も「これが食べたい」くらいは言いたいだろうなあ~。

尋ねると、体調が良い時はイエスの時には「ん~」とお返事は返ってくるのだけれど。




 

キャラバン隊にたまに参加すると、人と違うことってどういうこと?どう感じている?を

再確認して自分が勉強になります。

明日はオープニングと締めのご挨拶を担当。

今晩原稿を練習します!

夕食には夫も帰って来るので、いつもの我が家に戻ります。



 

だらだらとこの3連休の実況中継でした。

特に何もない平和を有難く思う秋の日。

秋はしみじみの気分になります。




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~秋分の日には毎年室内を秋に模様替えする。

その昔、娘の訓練に明け暮れていた頃はゴミ出ししか外に出ない生活をしていたこともあった。  模様替えは娘も私も季節を家に取り入れるために。 

今やけっこう面倒くさくなってきているけれど、、その習慣は続ける~

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2018年9月16日 (日)

久しぶりのオペラシティ



このところ秋雨前線のお陰で暑さ和らぎ、一気に秋を感じほっとします。

庭の萩も紫式部も色づき、目からも秋を実感する。

まだ夏の名残と秋のお印が同居する微妙な季節ですが、

土曜日は雨模様のお天気の中、4か月ぶりに初台のオペラシティへ行って参りました。




 

この日は長年の友人智恵さんと。

家が近いわけではないけれど、子供たちが幼い頃お互いの家を行き来し、

夏はビニールプールで遊ばせたり、

一年違いで誕生日が同じなので合同誕生会をやったりと、いろいろ思い出を共有。

お料理家事上手で楚々としていて意欲的な彼女からの刺激は有難く、長いご縁です。

ほぼ欠かさず私の自主企画コンサートに来てくれているのに、

そういえば一緒に出掛けたことがなかったのでした。

お嬢さんが小さい頃熱心にピアノに集中し、大学オケでは木管楽器を担当して

母娘大のクラシック好き!といえば、誘わない手はない♪

 



 

20003000円の手軽なコンサートとは違って、

オーケストラのコンサートになるともう少し値段が高くなる。

そうすると、本当に好きな人でないと誘っても申し訳ないかな、、、

という気がしてしまいます。

お付き合いで一緒に行ってもらう金額ではないからね。

でも、とても楽しかったみたいで私も嬉しかった♪

子供たちも社会人になり、私たちも時に自分の大人の愉しみを持ちたい年齢になりました。




 

土曜日のコンサートは、維持会員になって応援している

東京シティフィルの第318回定期演奏会。

このオケは自主運営だそうで、他と比べて企業のバックアップが少ない。

もちろん何よりもご贔屓の奏者がいて、

シティフィルの音と演奏が好きだから応援したいのですが、

私がいなくても何も影響ないオケよりも、

一人でも多くのファンがいる方が力になるかも?と思えるところの方を

応援したくなるのは、私らしい選択という気がする。

 

 



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プログラム前半は、モーツァルト39番のシンフォニー。

後半は、ラヴェル作曲の全145分の短いオペラ「スペインの時」を演奏会形式で。

プログラムノートによると、ラヴェルは生涯Mozartを愛したというから、

何やらつながりのある組み合わせです。

モーツァルトは言わずと知れたオペラ作曲家。

ラヴェルは2曲しか書きませんでしたが、この「スペインの時」はモーツアルトの

人気オペラ「フィガロの結婚」をどこか連想させる。

意味ある異色の組み合わせというのは、どんな化学反応が自分に起こるか?

それだけで楽しみが倍増しそうな予感で始まる。




 

まずは、18世紀のスター、神童と言われたモーツアルト晩年の傑作39番から。

それが何とも颯爽としたテンポで始まり、

最初はえっ!ちょっとそのテンポ速すぎ、、、(*_*) の気分で聞いていましたが、

時間の流れ方に慣れてくると、景色の見え方も変わってくる。

余計な思い入れ変な重さがない演奏からは、

本来の楽譜が飾りなくすっくと立ち上がって

和声のエネルギーに沿って曲が進むのを明確に体験しました。

あら、身体が慣れてくると爽やかでとても気持ちいい。

弾いている人たちもそうじゃないかな?と思いながら聴き進めていく。

3楽章まで速めのテンポで行くものだから、

では、16分音符でずっと動きっぱなしの第4楽章は相当速い?と構えていたら、

意外にゆっくりめ。

つい、なぜ?と考えながら聴いてしまった。





 

展開部でわかりました。

ソナタ形式で書かれている第4楽章の展開部は、目まぐるしい和声の変化と転調の連続。

同じ音形で書かれているものの色がどんどん変わっていくのは、

モザイク模様を見ている気分。

そのモザイクが、よく響くオペラシティのホールで明確に見えるためには、

あのテンポが絶妙な選択だったのではないか、、、と思ったのです。

ほんとのことはわからないけれどね(^^♪ 





 

一つ一つの音が重くないから、

テンポがゆっくり目でも和声を置きながらの流れを気持ちよく楽しめる。

浅瀬の清流の中にある石を飛び移っていく感覚で、

風が吹く緑の中にいるような爽やかさを全曲を通して感じました。

このところ生でモーツァルトを聴く機会がなかったものだから、

今のモーツァルト解釈ってこんな感じに進化したのかな?と考えてみたり。





 

実は私個人的に、来年はMozart Yearになりそうで

(少ない本番の割には、たまたまモーツァルトが多くなっただけ(^^♪)

ただいま再び勉強中なのです。

もちろん、モーツァルトは最愛の作曲家♪

無人島に誰か一人一緒に行ってもらうのは、Mozartと決めている。

 




今読んでいるのは「モーツァルト最後の四年 栄光への門出 春秋社」

というもの。

彼の手紙や直筆譜(紙の種類まで!)はもちろんのこと、

当時の新聞も調べた綿密な調査、

仮説は仮説として謙虚に、けれどもモーツァルトの定説に囚われないアプローチから導き出された新しい説はとても説得力があって、面白すぎる!!

特に、魔笛とレクイエムの楽曲分析にはぐいぐい引き込まれる。





 

35歳で亡くなったモーツァルトの晩年は、借金まみれで世の中から忘れられたかつての天才の不幸なイメージが定着していたけれども、

いやそうではない!というのです。

実の彼は希望に溢れていた!

たしかに、この39番、40番、41番の3曲のシンフォニーからは

それが聴こえると思う。



 

亡くなる4年前、皇帝ヨーゼフ2世から念願の宮廷作曲家に任命される。

この本では貴賓室作曲家という言い方をしているけれど、

ことあるごとにこの称号を付けて楽譜を出版したり演奏会のプログラムに書いたりというあたり、大変な名誉を自負する顔が思い浮かぶ。

しかも名誉を得ただけでなく、貴賓室作曲家にはほとんど縛られる仕事はなく

自由で年金ももらえる。

亡くなる年に至っては、シュテファン大聖堂の楽長補佐にも任命され、

ゆくゆくは主任に、、という希望が手の届きそうなところまで近づき、

名誉も定収入もこれまでにないところまで到達しかけていた。




 

 

借金は、自らの名声を広めるための外国への宣伝旅行等に大金が必要だったとか、

もちろん当時トルコとの戦争で、スポンサーで当てにしたい貴族の懐は火の車であり、

経済不況が政治的不安定と結びつく大変な時代を経験するという不運に見舞われ、

またギャンブル好きという嗜好や妻コンスタンツェの病気療養のための出費など

理由は多々あるものの、

姉のナンネルは「弟の欠点は唯一、経済観念が低かったこと」と

嘆いたこととも関係あるそう。



 

 

この状況の中でも安定した多作期間であったことが、

未来の希望に溢れていた最後の4年であった証拠の一つというのが、

この本の主張です。

たまたま病気になって、いろんなものが未完のままに終わってしまったということは悲劇ですが。




 

まだ読んでいるのは3分の2の時点までですし、

この本のことだけで1回分のブログになりそうなので、それはまたいつか。

というわけで、Mozart 39番 興味津々♪は

(“栄光の最後4年”の始まりである1788年に作曲された意欲作!)

予想を裏切る新しい演奏に出会い

大満足の前半でした!

指揮の高関 健さん、素晴らしい!

自分の考え付かないものが説得力を持って聞かせていただけると、

とても勉強になり有難い!

今朝も目が覚めるとすでにこの曲が頭の中に鳴り響いていました。

幸せな目覚め♪




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~我が家の庭は今、萩と朝顔が一緒に咲いています。

朝顔は種から育てて日陰のせいか、少ししか咲かなかったので、

時々咲くたびに「今日は1輪咲いた!」と喜んでいた今年の夏の名残 ~





後半ラヴェルの「スペインの時」は訳の具合でほんとうは

「スペイン風の時の流れ」みたいな意味らしい。

物語は他愛もない内容。

でも音楽はとても魅力的。

5人の登場人物それぞれに固有の音楽がついている。

歌のソリストは言葉を歌で語りながら、

オーケストラがその人物がどういう人であるかを音楽で語っていく。



 

 

フランス語で歌われるので日本語字幕が舞台後方に設置され、

歌手と字幕と時々指揮者とオーケストラを見て、、、と

忙しく筋を追い、音楽に耳を傾け、ドラマの空気を吸って楽しみました。

特にソプラノが素晴らしかった!

45分間、スペイン(ラヴェルはスペインが大好き)の時計屋での騒動を覗いていたという気分です。

他愛もなく愚かでも、、、それが日常であり、特別なものを描かなくとも

ドラマはそこかしこにある。




 

 

通常オペラはどれも長時間で値段も高いけれど、

こういう短いものはとっつきやすい。

音楽は複雑ではあるけれど、何とか楽しめる範囲の複雑さに留まってくれています。

結局予習なしでホールに来てしまったけれど、

よく知っている馴染みの作品を

今日はどんな演奏で聴かせてもらえるのか?という楽しみと、

およそ自分では聴かないけれど、

プログラムに入っているから巡り合えるという楽しみの二つがあるのは

とてもいいなあと思いました。

これから数日youtubeで聴いて、土曜日を思い出そう♪



 

 

それは馴染みの料理だけでなく、

食べたことがない料理を食べてみる、知らない土地を訪れるようなもので、

脳にはそういう新しいことはとても栄養になるのです。

新しいものを言葉にするのは難儀な部分もあるけれど、

言葉に上らない感覚としてだけ得たものも、

いつか別の何かと結びついた時に言葉として意識に上って来る。

その時かつての経験は、見える言葉という樹の根元を腐葉土のように豊かに支え包むのかしら、、、などど思いました。

だから言葉にできなくとも、楽しめた♪だけでもOKなのです。




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この日は終演後オペラシティ2階ロビーで

楽団員さんと会員、その他希望のお客様との交流会がありました。

会員は¥500でドリンクチケット2枚をいただき、

私も智恵さんもワインをチョイス。

さっさと酔いが回ってしまいましたが、

木管五重奏と弦楽五重奏によるラヴェルの「クープランの墓」より

メヌエットが(シティフィルのチェリスト香月氏編曲)演奏され、

心憎い選曲と演奏に大満足でした。





 

交流会の前にアンケートに少し書いて傍にいた団員さんに渡したところ、

ナント、夏に団からの暑中見舞い葉書を担当してくださったオーボエ氏だった!

綺麗な字でのお葉書ありがとうございます♪




 

その後ちょっとお話ししたヴァイオリニストの美しい女性は、

私の九響時代の仲良しでカルテットを一緒にやっていたヴィオラの貴恵ちゃんと同学年ということがわかり、またまた奇遇!

小さな奇遇が二つも重なるとどこか必然的にも思え、

お二人のこともこれから聴きに行く時に応援しよう♪と思ったのでした。

交流会などでステージ上の人と話ができると、舞台の段が取り払われていいですね。

また次回の交流会もありそうなので、楽しみにしていたいと思います。




 

もちろん、一番ご贔屓のチェロ首席長明氏ともご挨拶し、

他の熱烈ファンの方とも盛り上がり楽しかった♪

ファンクラブの輪を拡げねば♪



 

次は11月定期のストラビンスキーを楽しみにしています!

 



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~智恵さんとの昨日のランチは、Le Pain Quotidien

コブサラダ(卵、チーズ、チキン、アボカド入り)とデトックスジュース。

デトックスなる言葉に弱い年齢です(^_-)-☆ 

オーガニックのジャムを好きなだけ選べて嬉しい♪~





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FBで知り合った方の投稿を見て確認しに来た初台駅トイレの洗面台。

もうここから音楽が始まっている♪~





2018年9月 9日 (日)

備えあれば、、



この度の北海道胆振地方での地震、台風21号の被害に、心よりお見舞申し上げます。




 

本当に今週はなんという一週間だったことでしょう。

被災地の哀しみと混乱には言葉もありません。

ニュースで生の声を聞くたびに、胸がつぶれそうです。

続けてこんな大きな災害が起きると、直接被害がなくても気持が萎えます。

自然の前には人間は成すすべもない。

東日本大震災の時は、家の前の道路にも亀裂が入って砂が出てきて、

我が家も液状化が懸念されます。

どれも他人ごととは思えない。




 

今から遡ること20年ほど前、

環境団体「地球村」の代表高木義之氏の講演を聞いて以来、

ネットワーク「地球村」情報誌を毎月購読しています。

新聞などは、何を大きく報じるかは各社の判断に任せられているので、

必ずしも大事なことが一番大きく報道されるとは限らない。

(もちろん、何を大事と考えるかは各社、各自違う)

大見出しや大きな文字だけで今何の情報が必要か選ぶのも、

一市民にとってはなかなか難しい。

https://chikyumura.org/



 

地球村の情報誌によると、

日本の国土面積は世界の0.28%という小さな国なのに、

*マグニチュード6以上の地震の20.5%が日本で起こっている。

*活火山の7.0%が日本にある、活火山110以上を持つ火山列島。

とあります。

つまり、環境問題以前に、日本はもともと自然災害が多い国土ということ。

私はブログ等で政治的な発言をするつもりはありませんが、

原発だけは反対をはっきり表明したいと思います。

 




1970年~2000年の間にM5を超える地震は、

日本3945回に対して、フランス、ドイツはたったの2回。

つまり地震発生頻度は2千倍。

なのに、世界の原発の1割を持ち、原発密度が世界平均の35倍!とあります。

単純に数字を見ても、日本に原発がこんなにあるのは狂気の沙汰としか思えない。

原発の真下で地震が起きたらどうなるか?考えないの?

こわい~~!

やっぱり原発反対! 

なので、我が家は生協のバイオマス発電と契約。

自然エネルギー支持に1票のつもり。

パル電気の料金は、東京電力と同じです。




 

 

防災の日を過ぎて、改めて我が家の防災も見直しています。

いざという時に身動きが取れないので、備えはしっかりやっておきたい。

備えのある家が増えれば、コンビニに駆け込む人が少しは減り、

社会の混乱をちょっとだけ軽減できることに貢献できる。

できることからやってみる。

先日市役所で改めて、災害時の要支援者名簿(娘)に申し込んできたばかり。

地震は不意打ちですが、台風、水害についてはスマホの防災アプリなどで、

近時間の予測はかなり確実になっています。

時間軸(警報)に沿っての行動計画というのも考えなくてはならないのかな、、、。

裏山こそないけれど、近くの古い用水路はちょっとしたことですぐ水が溢れるし、、。

頭が重い。。。






 

我が家の対策いろいろ



・家具は全て壁に固定する。

・水の備蓄 1階にも2階にも箱で。

・消火器 玄関と2階洗面所近くに。キッチンには小さなスプレー式消火器

・非常時のビタミンミネラルの補給を兼ねて、缶の野菜ジュースを箱買い。

 時々日常でも愛飲しながら、賞味期限内に消費

25年保存可能な水で戻せる食品、家族33日分。

・キャンプ道具の数々(テント、寝袋、、、、)

・ラジオ兼用手回し充電器

LFDのランタン、懐中電灯、電池のストックもたくさんあり

→その後、ヘッドライトの方が手が空いていいとの情報を得て、

 ヘッドライトをリビングと寝室に用意

 さらに、そのヘッドライトに非常用のホイッスルもくくりつけておく方がいいみ  たい。

・娘の抗てんかんの薬は、常に最低2週間以上分は確保

・出かける時のバッグには、必ず3日分の薬を入れておく。

・トイレが使えなくなった時のための簡易トイレ

 (袋に入れて固めるタイプの簡単なもの)

・トイレットペーパー等の日用消耗品も、必ず12パック多めに在庫を持つ

・今回新たに寝室に、スリッパを使えない娘のために、

 新しい靴を箱に入れて準備。

ガラスが飛散すると素足では歩けない。

・お風呂の外にはバスローブを用意し、洗面所の引き出しにも懐中電灯常備。

・もちろん、非常持ち出し袋は玄関に。靴箱の上段とベンチの中に。

・車のトランクにも、出先で何かあった時のために1泊分の準備は積んである。

・ガソリンは、常に半分以下にならないように気を付ける





 

他、何か足りないものは?

こんなに続くと怯えて暮らすことになりかねないけれど、

考えられることはきっちりやって、

社会から元気がなくならないように、

いつもの生活を営んでいく。

そして誰もが明日何が起こるかわからないから、

楽しいこと、やりたいことを特に大事にしたいと思う。

この困難な時代を頑張って共に生き抜きましょう!





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文鳥とはいえ、白い鳥は平和の象徴に思えるのは親ばかだから?

今朝はなぜか重い発作が続き、娘はその後疲れて長時間寝てお昼前に回復。

台風も多く気候が激しいせいで発作が多い今年の夏。 

可愛そうだし私も困る~。。





被災地でもエコノミー症候群予防のために20分は歩くようにとのことで、

その後お父さんと一緒に近くの公園に短時間の散歩に出かけて、

ヤマボウシの実を拾ってきました。

風でたくさん落ちていて500gも。 さてどうする?

ビタミン、カロチン、アントシアニンを含み、

滋養強壮や疲労回復効果もあるらしい。

ジャム、果実酒、あるいは生で? (生食も甘いけれど、ジャリジャリした食感)

ジャム作りなんてほんとは余計な仕事だけれど、

面倒な裏ごし等手伝ってもらって1瓶出来ました。

ねっとりした南国系の甘さ(^^



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実家の母は、今年引っ越すまでは毎年6月に庭の梅の実で、

量の梅ジャム(年によっては80個も!)を作ってくれていました。

相当な労働だったと実感。感謝。






2018年9月 2日 (日)

いつか見た青空

本日のタイトルは、私が月1回鍼治療でお世話になっている

黒澤絵美先生が上梓された著書のもの。

「本が出たんですよ」と伺ったのは、今年5月か6月。

ちょうど一番忙しい時期だったこともあってそのままになっていましたが、

先日ようやく1冊分けていただいてきました。


 

 

8月の鍼治療のすぐあとが草津旅行だったのでそれに持参し、

娘のお昼寝のお供の際にまずは興味があるタイトルからパラパラとめくり始めたところ、

止まらない!

「お勉強」の本だとお昼寝の隣で読んでいると、

私の勉学欲よりも強い彼女の睡眠の脳波につられて、

そのうち気を失うことも多々あるというのに、

「いつか見た青空」だと面白くてつい読み進んでしまう。

毎日娘の隣で夕方横になって少しずつ読んで、ようやく読了。

タイトル通りの青空を心にいただいたという清々しい気持ちで一杯です。

紹介せずにはいられない!




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~本の帯には「走る喜び、書く楽しみ 視力がなくても心豊かに生きている」とある。

表題作「いつか見た青空」は、第12回小諸・藤村文学賞優秀賞受賞作。

高遠書房から出版~



後日の9月6日、第21回自費出版文化賞の

エッセー部門賞を受賞されました!

おめでとうございます!!




 

黒澤先生 若い頃はイラストレーターのお仕事に就き、

その後徐々に視力を失ってしまった。

障害を受け入れる時が一番大変だったと何度も伺った。

私もそうだった。

娘は1歳になってようやく首が座ったというのに、療育手帳を取ることに抵抗を感じた。

障害者の烙印を押されたくない、何とか私の手で健常にしたいともがいていたあの頃、

きつかった。

著書の中で、私の知らないたくさんの苦労や日常の喜びも改めて知った。

治療を受けながらお互いのいろんな話をする。

私も障害児の母だからか、私たちには障害を抱えて生きる者同士の共感、

どこか連帯感みたいな空気がある。

 



しかし目が見えなくとも、何と心豊かに生きておられることか。

心地よく響く落ち着いたアルトの声。

じっくり考えて出てくる言葉。

体験に裏打ちされた話の数々に耳を傾け、

私も自分の困っていることなどつい相談したくなる。

身体の治療でありながら、気持ちの整理も手伝っていただいている。




 

黒澤先生は、フルマラソンのランナーでもある。

走るのは短距離も長距離も苦手な私には想像がつかない世界。

最初にひどい五十肩で訪れた時先生は「今が一番健康です」とおっしゃった。

なんか体調悪い~とか、体力筋力が落ちてどうにかしないと、、、

などと焦っている私とは大違い。。

先生の口癖は「冷え取り、半身浴、足湯をしっかりと」というもの。

私も足湯器を買い、レッグウオーマーを愛用し、

夏は27度のエアコンの中に居てもハイソックスを履き、

冷え取りの信者になっている。(笑)

お陰で前よりも元気になっている。(感謝!)

冷えは万病の元ですね。



 

 

本の中には治療の時に生で聞いた「ニューヨークマラソン」の話しや、

マラソンの応援に駆けつけてくれる「ウサギのおばさん」こと萩谷さんの話が出てくる。

萩谷さんはうちの娘がとてもお世話になった方で、共通の友人の一人。

真っ先にそのページを開いて読んだ。

ウサギに扮装して黒澤先生を応援する萩谷さんの楽しそうな顔、

その声を聞いて姿を想像し、笑顔になる黒澤先生の顔が目に浮かぶ。

何だか頭の中に私独自の映画が上映されているように。

そして私も楽しい気分になってくる。




 

黒澤先生のお母さまは車椅子を使っていらっしゃるけれど、

いつも声が明るい。

そして去年、今年と萩谷さんのガイドの元、先生親娘、お友達の視覚障害の方が

私のコンサートに多数来てくださった。

感謝!



 

 

先生の本を読んでいるとあまりの描写の生々しさに、

本当は見えているんじゃない?と思う瞬間がある。

多分私が本を読むときに頭の中に自分の想像力が勝手に景色を浮かべるように、

先生も傍に居る人から聞く周りの描写を心の目で見ているのかな。

文章からは、見えている人よりも細部までありありと豊かに感じているのが伝わって来て、

読んでいて一緒に観てしまうのだ。

どこに視覚障碍者とそうでない人を線で引いてしまう必要があるんだろう、、と

考えてしまう。

人は見たいものを見、聞きたいことしか聞いていないといわれる。

ありのままを見えている人、そのとおりに聞こえている人など一人もいない。

自分の経験のフィルターにひっかかったものは強く印象に残り、

そうでないものは薄く靄がかかってしまう。

あるいは全く記憶に残らない。

ならば自分が健康で豊かであれば、世界は輝いて見えるということかしら?




 

そして周りを囲む友人や協力者との豊かな関係にも惹かれる。

治療で訪れる人との会話、マラソンで訪れる開催地の空気や匂い、

お友達と出かける様々な場所。

大地をしっかり踏みしめ、自然と人と多くの交わりを持ち、

活き活きと過ごしていらっしゃることは、声から十分に響いて来る。

言葉ではわざわざ言われなくとも、周りの人への感謝の気持ちが滲むように

伝わって来る。

黒澤先生も有難いご縁を持てた素敵な方の一人。




 

許可をいただいて、「いつか見た青空」から最後の文章を転記させていただきたいと思います。

これは先日肉声で先生から伺った言葉と同じで、私をハッとさせた。





 

「時代は難しい局面に向かっている。

ちっぽけな私たちの力ではどうにもならない問題が山積だ。

私たちにできることといったら一人一人が命を輝かせて

この世を照らし出す光となることだけだ。

友人たちと手を振って別れながら、今日一日出会ったすべての人を愛おしく思った」 

 

「いつか見た青空 <記念日>」 より




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うちの娘は日常的なてんかん発作のせいでぼんやりしていることが多く、

介護度4で食べること以外は全て介助が必要。

でも手はかかっても、親にとっては何よりも愛おしい存在。

彼女は彼女なりに精一杯生きている。

学校でも施設でも、体調が良い時の彼女のとびきりの笑顔はいつも人気者。

長生きしていれば誰もが自分では望まなくても、

介護される側になるかもしれない。

思わぬ事故や病気で障害という問題も介護も、

いつ誰の身にも起きることかもしれない。



 

「この世の中には必要のない人なんていないんです」も先生の口から何度も聞いた言葉。

ありがとうの気持と共に、私も深く頷く。

これからもどうぞよろしくお願いいたしますm(__)m



 

 

黒澤治療院(鍼 マッサージ)

取手市戸頭393  めぐみ幼稚園そば

0297782154



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