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2018年3月 5日 (月)

バッハへの旅

 

生きている中で、物事は必然であると思うような出来事に巡り合う時があります。

ジョセフ・リンのバッハ無伴奏ソナタとパルティータ6曲全曲演奏会。

私にとってまさにそんなタイミングでした。

 

 

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知人から「森さん 知り合いがヴァイオリンのコンサートをダブルブッキングしてしまってね、、、。 あなた興味ない?」と電話がかかって来て知ったこのコンサート。

「あ その日空いてます。そのヴァイオリニスト知らないけれど、行ってみたいのでチケット譲ってください」と私。

ところがこの日は地域のボランティアがあるのでしたが、気が付いた時は遅し、、、。

ごめんなさいm(__)m

でも私にとってはこの上ない幸運の知らせでした。

 

 

 

このコンサートは、すみだトリフォニーホール開館20周年記念

「すみだ平和祈念コンサート2018」のシリーズの一つ。

この後に、38日(木)に広島交響楽団演奏会、

310日(土)は新日本フィルハーモニー交響楽団の演奏会も続きます。

 

https://www.triphony.com/concert/peace_concert2018/

 

 

 

チケットは二人分あったので、誰を誘おうかな~♪と考えて思い浮かんだ二人の中から

私が今このコンサートを分かち合うにふさわしいのは、

親友のヴァイオリニスト絵理ちゃんしかいない!

1300からの第1回目と1630からの第2回目の二つのコンサート。

格安で譲っていただきました。

長丁場の上に、コンサートの合間にはバッハスペシャリスト大槻カール晃士氏の

レクチャーもあるというとても贅沢な催し。

私たちは一日は1130錦糸町駅集合でランチから始まり、

レクチャーの後にさらにケーキタイムも楽しみ、

欲張りすぎて開演に毎回大急ぎで会場に駆け込むはめになる。

あまりに充実していて時間はあっという間に過ぎて行った、、、。

 

 

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~いつまでも可愛い美人な親友絵理ちゃん♪ 

学生コンクールの頃からの長年の良き友♪~

 

 

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~頼んだのはイチゴとベリーのタルトと紅茶。

このところ念願のケーキにありつき、しかもお代はなんとラッキーナンバーの¥777なり~

 

 

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~ティータイムの席の後ろにはスカイツリーも見えた!

ランチはすみだトリフォニーを本拠地とする新日フィルのヴィオラ奏者からちゃんに教えてもらったイタリアンで。

メイン、スープ、サラダ、コーヒーがついて¥1000の超お得な

トラットリアトムトムで満足のスタート♪~

 

 

 

 

やっぱり一人でこの全曲演奏会を聴くのは重くて、、、と思ってた。

でも桐朋時代のヴァイオリンの親友となら、何倍も楽しめる!

お互いの実家の家族も今の家族も知っている仲。

近況報告、ヴァイオリンのこと、話は尽きません。

本当はコンサート後に夕食も一緒にして、コンサートの感想をじっくり話し合いたかったけれど、家族が待っているので家路を急いだのでした。

 

 

 

 

幸せな、そしてとても勉強になったコンサート。

このところの一番だったかな。

理想のバッハを観たように思います。

聴いた、、、というよりも、身体全体で感じたものはどこか「観た」という言葉で表現したくなる。

夜中もバッハは頭の中で鳴り続け、今日もバッハで一杯です♪

 

 

 

バッハは複雑で難しく、けれども奥深さはピカ一で知れば知るほど面白い。

でも、本番に上げるのが一番怖い作曲家。

特に一人で弾く無伴奏は、技量も理解も音楽性も、人としての器も全て見えてしまうから、、。

うちのホームコンサート発表会ではこの中から1曲弾いたりしてはいるけれど、

怖くてずっと外の本番には乗せて来なかったけれど、、

そろそろ弾こうかな、、、という気持ちが湧いてきていたところなのです。

そのタイミングで巡り合ったこのコンサート、そしてジョセフ・リン氏。

 

 

 

ジョセフ・リン氏は、1978年生まれの台湾系アメリカ人。

ハーバードの比較宗教学を出て、現在は名門のジュリアード弦楽四重奏団の第1ヴァイオリン奏者、ジュリアード音楽院の教授を務める逸材。

世の中のメディアからは騒がれていなくても、本物は確かに光っているを実感。

 

 

 

私たちの席は2B1415だったので、弾いているお顔はよく見えなかったけれど、

響きはよく全体が見える良いお席でした。

終演後のサイン会で見た彼は、何とも清々しく優しさに溢れた好青年。

(ん 青年でもないか、、、? でもすっきりしていて若く見える♪)

弾いている時は、丸刈りの頭のせいか僧侶のように見えたけれど、

なかなかチャーミングな親しみやすい笑顔の方でした。

 

 

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ジャズにもなんにでも応用されているくらい、バッハは懐が深い。

だから同じクラシックの中でもいろんなタイプの演奏がある。

けれど、このところの大きな傾向として私が好きなのは「和声感がある演奏」。

いくら上手くても流れが良くても、和声感を持ったヴァイオリニストは意外に少ないものです。

ヴァイオリンは技術の種類が多いため、

学生の時はひたすら技術のレッスンが主になり、

私は室内楽のレッスンではいつも作曲家の先生に好んでお世話になりました。

当時学内で人気の「三吉トリオ」と呼ばれていた、三善晃先生、末吉保雄先生、

平吉毅州先生。  懐かしい。

 

 

 

もちろんリン氏は和声感だけでなく、さらに奥行きのある深みと

自然な呼吸、豊かな響きで、聴衆を幸せにしてくれるヴァイオリン。

全く疲れない。ずっ~と聴いていたい。

 

 

 

dur(長調)の曲は野外の光の中にいる拡がりを感じ、 

moll(短調)の曲は石造りの大きな建物の中に居るような気分に。

あるいは、dur は陽でmollは陰のエネルギーの質を思い宇宙を連想し、

ある時は、「わ~あんな風に弾いてる!」と弓使いを記憶しよう(笑)と

必死で記憶回路を回したりもし、

気持ちいい響きにうっとりして気を失いかけた瞬間もあり。(笑)

 

身をゆだねて全身リラックスのラルゴ、

緩やかなジェットコースターの爽快感も味わえるアレグロ、

構築美と積み重なるエネルギーが説得力を持って語り掛けるフーガ、

自在な緩急を楽しめる生きている豊かなバッハの世界。

バッハと目の前の演奏者の人柄さえ伝わって来るような温かい時間。

いろいろ言ってますが本当は批評なんておこがましく、

理想の高みを見せてもらった感謝しかありません。

 

 

 

彼の人となりが垣間見え、日常とバッハがつながるプログラムノートからちょっと抜粋、、、

 

 

 

~孤独な道のりとなるはずだった「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲演奏会への準備、、、。 数か月前から、なんとそれが家族と共に歩むものになりました。

4人いる子供たちのうち、ヴァイオリンを学んでいる7歳の長男と5歳の次男に、

一音一音バッハを紹介するという幸運に恵まれたのです。

この子たちの弟、2歳の三男もいつも一緒に聴いています。生まれたばかりの彼らの妹は、バッハを耳にしながら人生の最初の数か月を過ごしています。 (中略)

 

 

 

 バッハは複雑です。だからこそバッハに接するのは、純真さ、好奇心、そして

偏らない耳を持つ子供の頃が一番いいのかもしれない、と最近思うようになりました。

意表を突く和声にびっくりしたり、格好いいアレグロにははしゃいで走り回ったり、

たくさんの音がつまったスラーにあっけにとられたり、、、。

バッハに聴きなれてしまうと出てこない反応が、子供からは次々と出てくるのです。

もちろん、バッハの作品の絡み合った要素を少しずつ解かしていくのは、

一生をかける仕事です。

しかし、我々がバッハに最も近いのは、実は純粋な喜びと新鮮に満ち溢れた最初の出会いの時なのではないでしょうか。

 子供たちから教えられたことに感謝しつつ今日、私は新たなバッハ体験の心構えを持って皆さんのために演奏します。 後略 、、、、、、」ジョセフ・リン  

 

 

 

確かな道しるべを得たことで、

私ももう一度バッハ探求の旅に出ようと気持ちを新たにしました。

親友と同じ素晴らしい時間を分かち合えた幸せにも感謝!

して皆様もぜひ、バッハの素晴らしい世界へどうぞ!

 

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