初めてゴッホに出会う
作品世界に没頭できた興奮の本番から数日が経ち、徐々に落ち着いて来ています。
もう1回録音を冷静に聴いて、良かったこと、これからの課題をまとめて
次につなげる作業をしなければ、、、と思っているところです。
本番は何より勉強になる。
本番直前は娘のてんかん発作もなく無事な毎日でしたが、
その後月、火と続いて発作があり、
「あ~ 本番前は頑張ってくれていたんだなあ、、、」と
健気さにますます愛おしくなりました。
それでも、今回のリハーサルの1回は中止、1度は時間を遅らせてもらい、
共演者にはご迷惑をおかけしました。
なかなかままならない現実の中で、何とかやっています。
今週火曜日は娘の施設の温かなクリスマス会を楽しみ、
保護者会会長としての仕事も一つ無事に終わり、
今日は楽しみにしていたゴッホ展へ♪
今朝も「お願いだから発作にはならないで!」と願っていたら、
今日は全く問題なし。ヨシ!
けれども、一緒に行く予定だった友人の娘さんの体調が悪くなり、
一人で行くことに。
会期は1月8日までなので、もう他に日がないのです。
シルバーデイだったためにますます人が多く、40分待ちで入場。
でも、いつも本を持っているから、全然苦にならない。
そして、音声ガイドを借りてゆっくり2時間半かけてゴッホを体験してきました。
ゴッホって、グルグルの渦巻きだったり、黄色い空だったり、
普通の人でない飛んでいる感性に、凡人の私はとてもついていけない、、、と
思っていました。
自分の耳を切り落とす、精神病院に入る、最後はピストル自殺という激しさも
アブなくてとても近寄りたくない、、、そういうイメージ。
なので、有名な「ひまわり」他は知っていても、縁のない画家 というのが今までの私の印象。
ところが、NHKの特集を録画して観たり、映画もやっていたようで(観に行きたかったけれど、近場ではやってなく残念。。)
急に興味が湧いて来て本日を楽しみにしていたのです。
不器用な人だったようです 彼は。
ささやかな家庭を持つことに憧れ、寡婦となり幼子を抱えていた従妹に恋心を抱いて、
ストーカーまがいの事件を起こす。
あるいは、娼婦との献身的な同棲生活と破局など、何をやっても壁にぶつかる。
そんな中、画家になることを志す。1880年、27歳の時。
オランダの田舎の教会牧師を父に持つゴッホは、彼自身牧師まがいのこともやっていた。しかし当時のオランダ宗教界が形骸化していたことに対して、
もはや教会は貧しい人々や迷える人々を救うことはできない、
芸術こそが宗教に代わるものだ!と思う。
弟テオへの手紙には「何かに貢献できるものになりたい。何かの役に立つ人間でありたい」という心情が記されている。
そういうゴッホの生育環境なり、気持ちを知ると、
一気に目の前の絵が生きいきと動き出す。
もちろん、何もしらなくとも、ただそれであるだけで十分に光を放っているのだけれど。
ゴッホの絵は、ほぼ独学なのだそう。
パリに行く前に、2か月ほどアカデミックな勉強をしてはみたものの、
自分には違うと感じた。
その感覚を大事にする。
自分に偽りのない人にしか書けないものが目の前にある迫力に圧倒された。
一筆一筆は情熱がたぎる彼の脈のように見え、
大胆な配色も、構図も、過剰ともいえるエネルギーを伝えてくる。
過剰な状態だけでなく、たとえば「アーモンドの木」のような作品からは
彼の優しさ温かさも伝わってくる。
時には、これが同じ人?と思う作風の違い。
穏やかな時の彼と、興奮している時の彼。
弟テオへの手紙には、いつも夢と憧れが綴られている。
ゴッホが心酔した日本。
それは曲解され、彼の中で夢に仕立て上げられた日本ではあったけれど、
日本という極東の見たことのないエキゾチックな国に、
現実で生きることが難しかったゴッホの心の避難所のようなユートピアとして
彼の創作エネルギーを支えたようだ。
今回の展覧会には「ひまわり」「星月夜」などはありませんが、
「種まく人」「タンギー爺さん」、多数あるなかから1枚の「自画像」
「ファン・ゴッホの寝室」などが観られます。
ゴッホが愛した浮世絵も数多く展示され、ゴッホと日本の相思相愛を感じる構成です。
~お昼ごはんは、すぐ傍のPark Side Caféで。
ゴッホ展の売店で買った本と共に。しばらくゴッホにハマります♪~
~フレッシュなハーブティーがとっても美味しかった!~
窓際の席でテラスを眺めていると、小さなパンダのぬいぐるみを抱えた幼い女の子が、
ぬいぐるみと楽しそうに遊んでいた。
その無心な笑顔にとても幸せな気持ちをもらった。ありがとう♪
ゴッホ展をやっていた東京都美術館の隣の上の動物園で、
シャンシャンも見たかった!
今やシャンシャンが、日本を一番幸せにしているかも。(^^♪
~娘がクリスマス会でいただいたプレゼント。パンダの腹巻パンツに母も大喜び~
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