私の今年の一文字 「再」
年末の大掃除をしながら、心の中で一年を振り返っていました。
もし自分の一年を一文字で表すとすると、
今年は「再」という字がぴったりだったのです。
再会、再スタート、再生、
2016年は、いろんな意味で新たな希望を感じた年でした。
~年賀状は、娘の二十歳の記念の家族写真。母が、亡き妹の晴れ着を娘のドレスに仕立て直してくれました。 400枚無事終了 ~
これを遡る数年前、実はかなり低調な時期を過ごしていました。
娘のてんかん発作が一番ひどかった時期は、
為すすべがないことにかなり気が滅入っていましたし、
ちょうど更年期の諸症状と腰痛もあって、
体調が悪く気も滅入りがち。
いつも元気だと思われている私ですが、元気がない時は外に出ないから。
一番調子が悪かった時期は、自主企画コンサートをやらなかった年。
娘の特別支援学校卒業の時期を、一緒にじっくり味わおうと考えたからでしたが、
私はどうも、自主企画コンサートをやらないと元気が出ない性質みたいなのです。
企画運営も全て自分でやるため大変でも、やった達成感と喜びは大きく、
久しぶりにお会いできる方々のお顔からも元気をいただきます。
今は、先々の計画と夢がたくさんあり、
その目標のお蔭ですっかり元気を取り戻しています。
娘もお蔭様で、このところ体調良く過ごせていますし、
日中預かってくださる施設の皆さんの温かい見守りにも感謝です。
まだ発作でいつ倒れるかわからないので、気が抜けない生活には変わりありませんが、発作の出現は減っています。
一時期は発作対応に翻弄されて、
気疲れのあまりもうおばあさんになった気分でしたが、
年齢相応に戻って来ました(^_^) 今何歳かな~?
いや、いつまでも小さい子どものようなうちの娘のお蔭で、
若い母親の気分を続けています♪
介護は体力勝負です! 気分だけは若くなきゃ。
つくづく感じるのは、人の影響という相互作用の力。
一つの決断、一つのきっかけ、出会い、再会によって、どんどんエネルギーが動く。
私だけでなく、周りを見ても。
この数年、近しい人たちも激動の時期を生きていました。
友人たちの苦難を目の当たりにして、私も動揺しました。
ほんの少しの手助けと祈ること以外はできず、
一緒に非常事態の中にいる落ち着かなさの気分でした。
が、彼女たちの頑張りは事態を好転させ、
私も想い祈っていた分、その新たなスタートがとても嬉しく、
生きる勇気をたくさんもらいました。
生きていると大変なことが多いけれど、
困難の嵐の後にちゃんと晴れ間がやって来ると見せてもらったのです。
それは時同じくして私もそうでした。
嵐の後に、たくさんの陽の光をいただきました。
真摯に頑張っている友人の姿、言葉一つ一つが、とても力になりました。
言葉も音も、私の中で輝き続け、変わらず道を指し示してくれています。
そのような出会いに心から感謝を持って今年を締めくくれることを、
とても幸せに思います。
今私は、新たなスタートラインに立っています。
この世で一番美しいと思う音楽に身を捧げる決意を持って、
新年を迎ようとしています。
もちろん、足元の生活と家族を大切にしていくことは言うまでもありませんが、
これまで以上に音楽の勉強と発信に努めて行きたいと心より願っています。
先日いつもチラシをお店に掲示してくれる友人から、
私は直接知り合いではないクラシック好きな方で、
以前から演奏を聴いてくださっているという方が、
「森さん、素晴らしかった。すごく努力されたと思う。ブラボー!
森さんの音楽をもっとたくさんの人に聴いてもらいたい!」と告げに
わざわざお店に来てくださったと聞きました。
そんな風に、私の成長を喜んでくださっている方がいる。
そんな風に、私の音楽を喜んでくださっている方がいる。
有難い感激に、胸がいっぱいになりました。
もちろん、あそこもここも、、、と傷もたくさんあり、
自分としてはまだ全然ダメ、、と思っているのですが、
知らずにこんな温かい応援をいただいていることが有難くて、
すごく力をいただいています。
大成功だった春のピアノトリオコンサート。
けれども身体はかなり硬くなってしまい、左の五十肩が悪化。
一時は10分しか続けて弾けなかった6月。
リハビリと鍼治療、自分なりに工夫もし、
もう一度基礎から見直して勉強しなおしたいと思い、
素晴らしいご縁をいただいてレッスンに通うことを始め、
新しいアプローチを試み初めていたところでした。
いつも聴いてくださっているお客様には、
それがもう見えている、聴こえている
ということなのですね。
そんな素晴らしい感性の聴衆に恵まれているのですね。
私には、こんな温かいお客様、いえ音楽を分かち合う友がいる。
心から感謝の思いです。
本番は、演奏者と聴衆との分かち合いの場。
勉強し、準備して来たものを、ホールで放つ。
その場でしか生まれないものを共有する。
いつも会場では、小さな一期一会が生まれてる。
だから、生のコンサートは素晴らしい。
そう思えるものを私もたくさん聴かせていただいたし、
自分も創っていく立場でいたい。
もっと深く、熱く、温かく、柔らかく、しなやかに、
きらめく日の光のように、
優しく足元を照らす月の光のように。
新年を迎えるにあたり、
出会いの中から刺激と影響を有難くいただき、進化を目指して頑張ります。
さらに生まれ変われる年となるよう、誠心誠意の努力をして参ります。
皆さまにおかれましても、どうぞ佳いお年をお迎えください。
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