「お散歩Meditation」
春の散歩は、特に楽しい。
だって、暖かくなって肌もゆるみ、景色は毎日違ってくるから。
今本当はコンサートの準備で忙しく、とても散歩に出かける時間の余裕はないはず、、、なのですが、娘が自宅療養中につき、毎日30~40分 彼女と短い散歩に出かけています。
とても小柄な彼女とは、Largoのテンポで。
手をつないで、ゆっくりのんびり歩いていると、景色もじっくり味わえます。
運動のためのウォーキングとは違う、まさにお散歩♪ の時間を私は愛しています。
歩く速度が落ちると心拍数も穏やか。それに伴って心の中も静かになってくる。
家に居ると「あれして、これして、今日中にあれもやらなきゃ! ああまだこれが終わっていない、、」とスケジュールを見ながら焦る、コンサート直前の日々。
でも、娘と歩いていうちに、次第に大気の中を泳いでいるような気持ちになってくる。
「もうすぐこの花が咲きそうね」「新緑が出てきたよ!」と話かけながらも、次第に口数は少なくなり、ただ二人で 歩くリズムを楽しむ。
そのうちに、音楽が頭の中に流れ始める。
自分が今弾いている曲だったり、耳に残っている音だったり。
一つ一つの音を慈しむ。
和音を自分の中に響かせてみる。
和声の推移の中に動く感情を味わう。
気が付くと私は音楽と共に歩いている。
そして、帰ってからもう一度楽譜を読み、楽器を通して身体を使って、今自分の中に生まれたものを音にしてみる。
音は在るべきところにあるのか?
想い描いた音が鳴っているのか? を聴く。
介護をしながら音楽活動をしている私は、よく「もりさん いつ練習しているの?」と聞かれる。
楽器と向き合う時間はそんなには取れない。
だから、日常の生活の中で、私は音楽と共に居ます。
時には、料理をしながら、他の家事をしながらも。
あれっ メディテーションじゃなくて、練習だった?
そう 私にとって練習は、あるときは瞑想なのです。
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